大学出版部協会

 

日本と韓国「文明」「開化」「平和」

日韓共同研究叢書16
「文明」「開化」「平和」 日本と韓国

B7 416ページ 上製
価格:4,730円 (消費税:430円)
ISBN978-4-7664-1229-1(4-7664-1229-X) C3322
奥付の初版発行年月:2006年03月 / 発売日:2006年03月上旬

内容紹介

「文明」「開化」とは何か。
それがもたらすのは戦争か。それとも平和か。
約一世紀前の日韓における思想的苦闘を再現する。


朴忠錫(ぱくちゅんそく)
梨花女子大学校名誉教授 1936年生まれ。延世大学校政治外交学科卒。法学博士(東京大学)。専門は韓国政治思想史、東洋政治思想。梨花女子大学校社会科学部教授、東京大学客員教授(1986)など歴任。
主著に、『韓国政治思想史』(三英社、1982年)、『19世紀日本の近代化』(共著、ソウル大学校出版部、1996年)
金榮作(きむゆんじゃく)
国民大学校国際学部教授。1941年生まれ。ソウル大学校政治外交学科卒。法学博士(東京大学)。専門は、国際政治学。国際基督教大学助教授、韓国国会第12代国会議員、ハーバード大学客員教授、東京大学客員教授など歴任。
主著に、『韓末ナショナリズムの研究』(東京大学出版会、1975年)、『韓国民主主義と民主主義の葛藤構造』(共著、平民社、1991年)ほか多数。
月脚達彦(つきあしたつひこ)
東京外国語大学外国語学部助教授。1962年生まれ。東京外国語大学外国語学部卒。東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。専門は、朝鮮近代史。東京外国語大学助手・講師などを経て、2001年より現職。
主著に、「近代朝鮮の開化運動における文明と民衆」(『アジア民衆史研究』8、2003年)、『韓国朝鮮の歴史と社会』(共著、放送大学教育振興会、2004年)ほか。
咸東珠(はんどんじゅ)
梨花女子大学校歴史科教授。1963年生まれ。梨花女子大学校史学科卒。歴史学博士(シカゴ大学)。専門は、日本近代史。韓国外国語大学講師、漢陽大学校講師、梨花女子大学校専任講師・同助教授・副教授などを経て、2005年より現職。
主著に、「近代日本の形成と歴史像ーー田口卯吉の〈日本開化小史〉を中心に」(『歴史学報』174巻、歴史学会、2002年)、『日本東洋学の構造』(訳書、文学と知性社、2004年)。
山田央子(やまだえいこ)
青山学院大学法学部助教授。東京都立大学法学部卒。博士(政治学)(東京都立大学)。専門は日本政治思想史。東京都立大学法学部助手などを経て、1999年より現職。
主著に、『明治政党論史』(創文社、1999年)、「ブルンチュリと近代日本政治思想ーー「国民」観念の成立とその受容」(『東京都立大学法学会雑誌』32巻2号、33巻1号、1991年、1992年)ほか。
並木真人(なみきまさひと)
フェリス女学院大学国際交流学部教授。1957年生まれ。東京大学教養学部卒。文学博士(東京大学)。専門は、朝鮮近現代史。フェリス女学院大学専任講師、助教授を経て、2001年より現職。
主著に、「植民地期朝鮮における「公共性」の検討」三谷博編『東アジア公論形成』(東京大学出版会、2004年)など。
渡辺 浩(わたなべ ひろし)
東京大学大学院法学政治学研究科教授。1946年生まれ。東京大学法学部卒。専門は、日本政治思想史。東京大学助手、同助教授を経て、1983年より現職。
主著に、『近世日本社会と宋学』(東京大学出版会、1985年)、『東アジアの王権と思想』(東京大学出版会、1997年)など。
朴鴻圭(ぱくほんきゅ)
高麗大学校政治外交学科助教授。1961年生まれ。高麗大学校政治外交学科卒。政治学博士(東京大学)。専門は、韓国政治思想、日本政治思想。日本学術振興会外国人特別研究員、高麗大学校アジア問題研究所研究員などを経て、2004年より現職。
主著に、『山崎闇斎の政治理念』(東京大学出版会、2002年)、「朱子学と朝鮮建国ーー鄭道伝を中心に」(『国家学会雑誌』第109巻11・12号、1996年)ほか。
松田宏一郎(まつだこういちろう)
立教大学法学部教授。1961年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。法学博士(東京都立大学)。専門は、日本政治思想史。岐阜大学教育学部助教授、立教大学法学部助教授などを経て、1999年より現職。
主著に、「『亜細亜』の『他称』性」『日本外交におけるアジア主義』(『日本政治外交年報1998年』岩波書店、1999年)ほか。
金錫根(きむせぉぐぐん)
延世大学校政治外交学科研究教授。1959年生まれ。延世大学校政治外交学科卒。文学博士(韓国学中央研究員)。専門は、韓国政治思想史。高麗大学校アジア問題研究所韓国政治思想研究室長、延世大学校国学研究員研究教授を経て、2003年より現職。
主著に、『韓国政治思想史』(共著、白山書堂、2005年)、『福本和夫の思想』(共著、こぶし書房、2005年)など。

目次

第一部 「開化」と「富国強兵」
 第一章 朴泳孝の富国強兵論−伝統と近代の内的連関を中心に    朴忠錫
 第二章 朝鮮期末期の西欧受容と伝播様相に関する実証研究
      −文明開化、自主独立、富国強兵意識の構造を中心に   金榮作
 第三章 朝鮮の開化と「近代性」−断髪・衛生・コレラ防疫     月脚達彦
第二部 認識と「公共性」
 第四章 明治後半期の朝鮮史叙述と大衆的朝鮮史像の展開      咸東珠
 第五章 酒井雄三郎における「近世文明」論と社会主義批判
      −共和主義思想との関連をめぐって           山田央子
 第六章 「植民地公共性」と朝鮮社会
      −植民地期後半期を中心に               並木真人
第三部 戦争・競争・平和
 第七章 競争と「文明」−日本の場合               渡辺浩
 第八章 中江兆民の平和理念と孟子                朴鴻圭
 第九章 儒学と社会ダーウィニズム−日本のケースを中心に     松田宏一郎
 第一〇章 福沢諭吉における「文明」と「戦争」
       −「日清戦争」認識に対する批判的読解        金錫根


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