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ことばを武器として語り手としての福澤諭吉

語り手としての福澤諭吉 ことばを武器として

四六判 320ページ 上製
価格:3,080円 (消費税:280円)
ISBN978-4-7664-1170-6(4-7664-1170-6) C1021
奥付の初版発行年月:2005年08月

内容紹介

身体表現としての演説・対話から、「雅俗めちゃめちゃ」の文体を創り出した著述活動に至るまで、ことばを縦横無尽に駆使した福澤諭吉。その「演説」の実際を鮮やかに活写する。


1939年生まれ。
1963年慶應義塾大学文学部史学科国史専攻卒業。
1965年同大学大学院文学研究科修士課程修了。
1965〜2005年慶應義塾志木高等学校教諭、1996〜2005年慶應義塾福澤研究センター副所長。慶應義塾名誉教諭、慶應義塾福澤研究センター顧問、(社)福澤諭吉協会常務理事。

主要編著:『三田演説会と慶應義塾系演説会』(慶應義塾大学出版会、1998年、平成11年度義塾賞受賞)、『福澤諭吉論の百年』(共著、慶應義塾大学出版会、1999年)、『福澤諭吉書簡集』1〜9巻(共編、岩波書店、2001〜2003年)、『福澤諭吉著作集』12巻 (編、慶應義塾大学出版会、2003年)、『福澤諭吉の手紙』(共編、岩波文庫、2004年)、『江戸町触集成』1〜19巻(共編、塙書房、1994〜2003年)。

目次

第I章 「語る」ことと「聞く」ことと
一 十度書を読むは、一度人の言を聞くにしかず
二 『学問のすゝめ』十二編・『会議弁』
第II章 「語る」ことの試み
一 明治七年六月七日肥田昭作宅集会の演説
(一)印刷された演説草稿
(二)演説の用語と文体
(三)『民間雑誌』に見る四篇の論説
(四)文末表現から見た近代口語文
二 初期の三田演説会における「演説の法」をめぐる模索
(一)雑会と弁論会
(二)書物の講義を演説のように話すということ
(三)「慶應義塾社中之約束」——義塾学問の法
第III章 「語り手」としての福澤諭吉 その一
一 英吉利法律学校開校式の祝辞
(一)英吉利法律学校開校式
(二)福澤の祝辞——二つの記録
二 第三八五回三田演説会における演説
(一)最後の演説——法律と時勢
(二)草稿と速記記録
三 壇上の福澤諭吉
(一)和田英作原画・「演説姿」の福澤像
(二)諸家の回想に見る福澤の「演説」 その1
(三)諸家の回想に見る福澤の「演説」 その2
第IV章 「語り手」としての福澤諭吉 その二
一 さまざまな「語る」ことの機会——「語り手」と「聞き手」
二 「演説」と「著書・論説」と——学者の責務
(一)学者の責務
(二)『通俗国権論』の周辺
(三)「華族を武辺に導くの説」をめぐって
(四)開成学校の講義室開席の祝辞
三 文明の学者たれ——塾生へのメッセージ
四 知識交換・世務諮詢——交詢社演説
五 気品の泉源・智徳の模範——次世代への付託
(一)慶應義塾の目的
(二)慶應義塾故老生懐旧会
(三)懐旧会開催の経緯——晩年の福澤諭吉と慶應義塾
終 章 演説・対話・著述
付表1 福澤諭吉の演説
付表2 福澤諭吉と三田演説会


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