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流体生命論

新記号論叢書[セミオトポス]1
流体生命論

A5判 220ページ 並製
定価:2,800円+税
ISBN978-4-7664-1150-8(4-7664-1150-1) C3310
奥付の初版発行年月:2005年04月

内容紹介

「オタク」化した専門知も、見せかけの学際性も吹っ飛 ばす、「記号論」の領域横断的なパワーが炸裂! 野口 三千三『原初生命体としての人間』を手掛かりに、藤田 紘一郎氏、麿赤兒氏、中村方子氏などの多彩な論考を収録。 生命が情報処理、記号過程、記憶と物語と切り結ぶダイ ナミックな関係を、生物学、文化人類学、芸術実践その 他の領域を横断しつつ、今日の支配的世界観において何 が致命的な問題なのかを明らかにしてゆく。


有馬道子(ありま みちこ)
一九四一年生まれ。現在、京都女子大学教授。専門は言語学、記号論。著書には『パースの思想』(岩波書店、二〇〇一)、『心のかたち・文化のかたち』(勁草書房、一九九〇)など、訳書にはジョゼフ・ブレント著『パースの生涯』(新書館、二〇〇四)などがある。

安藤 泰彦(あんどう やすひこ)
一九五三年生まれ。現在、大阪成蹊大学芸術学部映像メディア表現領域助教授。 一九八三年から小杉美穂子との現代美術コラボレーションユニット、「KOSUGI+ANDO(小杉美穂子+安藤泰彦)」の活動を始める。近作としては、『反復-こんな夢を見た』(日本・オランダ現代美術交流展/2001/東京)『STOLEN BODIES1991』(芸術と医学展/2001/東京)などがある。

稲垣 貴士(いながき たかし)
一九五七年生まれ。現在、大阪成蹊大学芸術学部映像メディア表現領域助教授。一九八一年より、松本俊夫、伊藤高志らの映像作品のサウンドを手掛ける一方で、自らも映像作品を制作。近作としては、ルチアーナ・ベルトリア、フランソワーズ・ブレスとのコラボレーションによるヴィデオ・サウンド・インスタレーション作品(「TEN TO SEN」展/2000/フランス)がある。
奥田博子(おくだ ひろこ)
一九七〇年生まれ。現在、南山大学大学外国語学部助教授。専門はコミュニケーション・スタディーズ、特にレトリック批評。論文にはMemorializing World War II: Rhetoric of Japan's Public Memory, 1945-1995(Ph.D論文、2001)、"Dramatism in the Reconstruction of Afghanistan"(The Proceedings of the Thirteenth Alta Conference on Argumentation, 2004)などがある。

川出由己(かわで よしみ)
一九二四年生まれ。京都大学名誉教授。専門は生物記号論、分子生物学。論文には「生物学と記号論 I II」(『生物科学』五〇巻、二・三号、一九九八)など、訳書にはB・バーンズ著『社会現象としての科学』(吉岡書店、一九八九)などがある。

木戸敏郎(きど としろう)
一九三〇年生まれ。現在、京都造形芸術大学教授。演出家・音楽ディレクター。著書には『古代楽器の復元』(音楽之友社、一九九四)などがある。中島健蔵音楽賞、クラウス・ヴァックスマン賞(アメリカ)受賞。現在、古代エジプトのハープの復元と演奏に取り組んでいる。

高馬京子(こうま きょうこ)
一九六五年生まれ。現在、大阪大学大学院言語文化研究科博士後期課程、パリ一二大学ディスクール、イマージュ、テクスト、エクリ及びコミュニカシオン研究センター。専門は言語科学、ディスクール分析、文化記号論。論文には「現代日仏モード記事におけるモードの生成のメカニズムについて——フランスブランド/ルイ・ヴィトン掲載記事を事例に」(『言語文化学』VOL.11、二〇〇二、大阪大学言語文化学会)、「ELLEと『エル・ジャポン』——論証、権威者のエトス、匿名性——」(『表象と文化』言語文化共同研究プロジェクト、二〇〇三、大阪大学言語文化研究科)などがある。

小杉 美穂子(こすぎ みほこ)
一九五三年生まれ。現在、大阪成蹊大学他で非常勤講師。「KOSUGI+ANDO」として安藤泰彦とともに、国内外でインスタレーション、メディアアートの作品を発表している。近作としては、『反復-こんな夢を見た』(日本・オランダ現代美術交流展/2001/東京)『STOLEN BODIES1991』(芸術と医学展/2001/東京)などがある。

菅原和孝(すがわら かずよし)
一九四九年生まれ。現在、京都大学大学院人間・環境学研究科教授。専門は人類学。著書には『身体の人類学』(河出書房新社、一九九三)、『語る身体の民族誌』『会話の人類学』(いずれも京都大学学術出版会、一九九八)、『もし、みんながブッシュマンだったら』(福音館書店、一九九九)、『感情の猿=人』(弘文堂、二〇〇二)などかある。

立花義遼(たちばな よしはる)
一九四一年生まれ。現在、武蔵野美術大学教授。専門は心理学、記号論。現在は、二〇〇五年七月〜八月に武蔵野美術大学美術資料図書館にて開催の日本映画ポスター展 part 3「一九七〇年代日本映画ポスターの図像学」に取り組んでいる。

中村方子(なかむら まさこ)
一九三〇年生まれ。中央大学名誉教授。専門は動物生態学。学術論文の他、著書には、『教養の生命科学』(朝倉書店、一九九五)、『ミミズのいる地球』(中央公論社、一九九六)、『ヒトとミミズの生活誌』(吉川弘文館、一九九八)、『ミミズに魅せられて半世紀』(新日本出版社、二〇〇一)、最近の共著には、『生の科学、死の哲学』(養老孟司氏との対談集、清流社、二〇〇四)などがある。

藤田紘一郎(ふじた こういちろう)
一九三九年生まれ。現在、東京医科歯科大学大学院教授。専門は寄生虫病学、感染症学、感染免疫学。著書には『笑うカイチュウ』(講談社文庫、一九九九)、『空飛ぶ寄生虫』(講談社文庫、二〇〇〇)、『日本人の清潔がアブナイ!』(小学館文庫、二〇〇三)、『ニッポン「亜熱帯化」宣言』(中公新書ラクレ、二〇〇三)、『水の健康学』(新潮選書、二〇〇四)『ゼロ歳からの免疫力』(集英社be文庫、二〇〇四)などがある。

麿赤兒(まろ あかじ)
一九四三年生まれ。舞踏集団・大駱駝艦主宰。舞踏家・俳優として映画・舞台・TV等で活躍。今後は、二〇〇五年六月にイスラエル・韓国ツアー、一二月に世田谷パブリックシアターにて大駱駝艦・天賦典式の新作発表が予定されている。

室井尚(むろい ひさし)
一九五五年生まれ。現在、横浜国立大学教授。専門は情報文化論、美学、記号論。著書には『情報宇宙論』(岩波書店、一九九一)、『情報と生命』(新曜社、一九九三〈吉岡洋と共著〉)『哲学問題としてのテクノロジー』(講談社選書メチエ、二〇〇〇)、『記号論の逆襲』(東海大学出版会、二〇〇二〈山口昌男と共編〉)などがある。

吉岡洋(よしおか ひろし)
一九五六年生まれ。現在、情報科学芸術大学院大学教授。専門は美学、現代思想。著書には『「思想」の現在形』(講談社選書メチエ、一九九七)、訳書にはマーク・ポスター著『情報様式論』(岩波現代文庫、二〇〇一〈共訳〉)などがある。

目次


新記号論叢書[セミオトポス]創刊によせて
日本記号学会会長 室井尚

I 流体生命論
流体生命論に向けて——野口三千三
『原初生命体としての人間』を手がかりに 吉岡洋

〈キレイ〉が地球を破壊する——原初生命体からの視点
藤田紘一郎 聞き手 吉岡洋

時代の曲り角に怪物が立つ——野口体操と舞踊的身体
麿赤兒 聞き手 立花義遼・吉岡洋

液状世界論——流体/身体/文化—— 室井尚

記号論的生物像——生物主体の三項構造 川出由己

ミミズのように生きること
中村方子 聞き手 吉岡洋

記憶、身体配列
ゲスト・菅原和孝 出席者・安藤泰彦、稲垣貴士、小杉美穂子、吉岡洋(司会)

「ものわすれ」はどのようにしておこるか
——その認知的特質 有馬道子

鶏と人間——概念の変異—— 木戸敏郎

II 記号論の諸層

政党の政治コミュニケーションの訴求力
——ポスター広告「カイ党宣言、自民党」をめぐって 奥田博子


論証の装置としてのステレオタイプ
——フランス新聞における日本のモードの表象を通して 高馬京子

日本記号学会第二三回大会について

おわりに 吉岡洋

執筆者紹介

日本記号学会設立趣意書


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