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 力と平和の追求歴史としての冷戦

歴史としての冷戦 力と平和の追求

A5判 574ページ 上製
定価:6,000円+税
ISBN978-4-7664-1081-5(4-7664-1081-5) C3031
奥付の初版発行年月:2004年06月

内容紹介

20世紀後半の国際政治の基調を形作った冷戦の発端から始まり、米ソ両国の競争的な共存の契機となったキューバ・ミサイル危機までの国際政治史を、冷戦のイデオロギー闘争の視点からひもとく政治読み物。
ソ連・共産圏の崩壊によって、冷戦について客観的に考えられるようになった今、あらためてその意味を考察する。
John Lewis Gaddis, We Now Know: Rethinking Cold War History, Oxford University Press, 1997.の翻訳 <


【著者紹介】
ジョン・ルイス・ギャディス
John Lewis Gaddis
イェール大学歴史学部教授
主要著作に、The United States and the End of the Cold War: Implications, Reconsiderations, Provocations. New York: Oxford University Press, 1994; The Landscape of History: How Historians Map the Past. New York: Oxford University Press, 2002; Surprise, Security, and American Experience. Cambridge, Mass: Harvard University Press, 2004. など。


【訳者紹介】
赤木完爾(あかぎ・かんじ)
慶應義塾大学法学部教授
1953年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科政治学専攻修士課程修了(法学博士)。
主要著作に、『ヴェトナム戦争の起源』(慶應通信、1991年)、『第二次世界大戦の政治と戦略』(慶應義塾大学出版会、1997年)、『朝鮮戦争—休戦50周年の検証・半島の内と外から—』(編著、慶應義塾大学出版会、2003年)など。

齊藤祐介(さいとう・ゆうすけ)
静岡文化芸術大学文化政策学部助教授
1956年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程修了。
主要著作に、『冷戦期の国際政治』(共著、慶應通信、1987年)、『現代の国際政治—冷戦後の日本外交を考える視角—』(共著、ミネルヴァ書房、2002年)など。

目次

まえがき

第一章 世界の分割

Ⅰ 初期の米露関係
Ⅱ ウィルソン対レーニン
Ⅲ 戦間期におけるアメリカとソ連
Ⅳ 二人の独裁者
Ⅴ 異なる安全保障観と戦後構想
Ⅵ 妥協の可能性
Ⅶ 独裁者の行動様式
Ⅷ スターリンの性格と冷戦
Ⅸ 歴史研究における個人


第二章 対峙する冷戦帝国─—ヨーロッパ——

Ⅰ スターリンにおける革命と帝国の共存
Ⅱ スターリン帝国の出現
Ⅲ 孤立主義の退場
Ⅳ 封じこめの発想と帝国
Ⅴ スターリンの帝国経営
Ⅵ アメリカの帝国経営
Ⅶ スターリン帝国の最初の亀裂
Ⅷ 多国間主義とアメリカ帝国
Ⅸ 二つの異なる帝国


第三章 対峙する冷戦帝国─—アジア——

Ⅰ 第二次世界大戦直後の状況
Ⅱ 国民党に対する米ソの支持
Ⅲ アメリカの中ソ離間策
Ⅳ 「くさび」戦略と毛沢東の「向ソ一辺倒」
Ⅴ 中ソ同盟の成立
Ⅵ 朝鮮戦争の開戦経緯
Ⅶ アメリカの戦争介入
Ⅷ 中国の戦争介入
Ⅸ 意図せざるアジアの帝国


第四章 核兵器と初期の冷戦

Ⅰ 実戦兵器としての原爆
Ⅱ 原爆と対ソ外交
Ⅲ ソ連の原爆開発
Ⅳ スターリンの核外交
Ⅴ ソ連の核兵器開発とトルーマン政権
Ⅵ 原子爆弾の物理と心理
Ⅶ 朝鮮戦争と核の現実(一)
Ⅷ 朝鮮戦争と核の現実(二)
Ⅸ 相互脆弱性の時代へ


第五章 ドイツ問題

Ⅰ スターリンとマーシャルの「構想」
Ⅱ 二つのドイツ国家の成立
Ⅲ 「計画A」の挫折と西ドイツ再軍備問題の浮上
Ⅳ スターリン版「計画A」
Ⅴ ベリヤとドイツ再統一
Ⅵ 西ドイツの再軍備とNATO加盟問題
Ⅶ 東西ドイツの不均衡
Ⅷ 一九五八年の最後通牒とその余波
Ⅸ 壁の構築
Ⅹ ドイツ問題の「救命具」


第六章 第三世界

Ⅰ アメリカの反植民地主義
Ⅱ 中ソによる革命の輸出
Ⅲ 中国とインドシナ情勢
Ⅳ 中東における米ソのディレンマ
Ⅴ ダレス外交とナセル
Ⅵ スエズ危機の発生
Ⅶ アイゼンハワー・ドクトリン
Ⅷ グアテマラとキューバ
Ⅸ カストロとソ連
Ⅹ ケネディ、フルシチョフとピッグス湾
XI 四つの視点


第七章 イデオロギー、経済、同盟の結束

Ⅰ アメリカの戦後構想と国際組織
Ⅱ スターリンの資本主義理解
Ⅲ アメリカの外交政策と民主主義
Ⅳ スターリンとフルシチョフ
Ⅴ スターリン批判とその衝撃
Ⅵ 中ソ関係の内実
Ⅶ 同盟の帰結——東と西——


第八章 核兵器と冷戦の激化

Ⅰ 根源的な畏怖
Ⅱ 破滅についての共通認識
Ⅲ 核時代の絶対戦争
Ⅳ フルシチョフの核外交
Ⅴ 核についての欺騙戦略
Ⅵ U2と偵察衛星
Ⅶ 毛沢東の核兵器認識とソ連
Ⅷ 欺騙戦略の露見と破綻
Ⅸ 核兵器をめぐる競演


第九章 キューバ・ミサイル危機

Ⅰ 前史
Ⅱ キューバへのミサイル配備
Ⅲ 核戦争の深淵
Ⅳ 高度警戒態勢の危険——アメリカ
Ⅴ 危険な力の遠隔投入——ソ連
Ⅵ 勝敗の逆説


第一〇章 新しい冷戦史─—第一印象

Ⅰ 力の多元性
Ⅱ 冷戦における帝国
Ⅲ 道義性をめぐって
Ⅳ 民主主義のリアリズム
Ⅴ 権威主義的支配とロマンティシズム
Ⅵ 核兵器の役割
Ⅶ 冷戦責任論
Ⅷ 歴史変動の中の冷戦


訳者あとがき

原註

索引


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