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 福祉NPOの理論と実証ヒューマンサービスと信頼

ヒューマンサービスと信頼 福祉NPOの理論と実証

宮垣元:著
A5判 306ページ 上製
定価:3,800円+税
ISBN978-4-7664-1030-3(4-7664-1030-0) C3036
奥付の初版発行年月:2003年11月

内容紹介

介護福祉NPOの現場にフィールドワークを重ねた著者が、福祉活動に必須の「信頼」を社会学的に分析。介護・教育といったヒューマンサービス関係者必読の書です。


宮垣 元(みやがき げん)
甲南大学 文学部社会学科専任講師
1970年 神戸市生まれ。1994年 慶應義塾大学環境情報学部卒業。2001年 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科博士課程修了。博士(政策・メディア)。ライフデザイン研究所研究員などを経て、2001年より現職。

主な著書
『シェアウェア ——もうひとつの経済システム』(共著、NTT出版 1998年)。
「NPOにおける革新性とその要因 ——神奈川県の民間非営利活動団体の組織特性」(塩澤修平・山内直人編『NPO研究の課題と展望 2000』日本評論社、2000年)。
「福祉サービスにおけるNPO ——実態と組織特性」(加藤寛・丸尾直美編『福祉ミックスの設計』有斐閣、2002年)。
「コミュニティとNPO」(上條茉莉子・椎野修平編『NPO解体新書 ——生き方を編み直す』公人社、2003年)。
「ヒューマンサービスNPOにおける情報と信頼 ——NPOの組織構造とその特性」(香川敏幸・小島朋之編『総合政策学の最先端Ⅳ 新世代研究者による挑戦』慶應義塾大学出版会、2003年)など。

目次

序 ヒューマンサービスにおける「信頼」への新しいアプローチ
1.本書のねらい
2.もうひとつのメッセージ
3.本書の構成

理論編(第1章〜第3章)

第1章 ヒューマンサービスと「信頼」
1.ヒューマンサービスとは何か(サービスとヒューマンサービス/ヒューマンサービスの特性:相互関与性と不可逆性/ヒューマンサービスの定義)
2.ヒューマンサービスの重要性(ヒューマンサービスの規模と推移:成長する分野/政策との関わり:NPOの台頭と非営利組織論の要請/ヒューマンサービスの重要性)
3.ヒューマンサービスの3つの問題領域(ヒューマンサービスと関係性の問題領域/問題の所在と研究の目的)

第2章 「信頼」への経済社会学的アプローチ
1.経済学における「信頼」(準公共財としてのヒューマンサービス/ヒューマンサービスにおける情報の非対称性/経済学における信頼研究の意義と論点)
2.社会学における「信頼」(信頼研究の創始/マクロ社会学からのアプローチ/ミクロ社会学からのアプローチ)
3.その他の分野における「信頼」(政治学からのアプローチ/社会心理学からのアプローチ/近年の動向)
4.「信頼」概念の再構成(従来の信頼研究の整理/「信頼」概念の再構成/「情報」概念の分類と定義/ヒューマンサービスにおける信頼:情報的信頼)

第3章 ヒューマンサービスにおける信頼メカニズム
1.ヒューマンサービスへの3つのアプローチ(サービス供給の分類軸と「相互信頼」の供給主体/3つのアプローチ)
2.セミフォーマル・アプローチの必要性(インフォーマル・アプローチ/フォーマル・アプローチ/セミフォーマル・アプローチ)
3.コモンズ型相互信頼の可能性(安心と確信をもたらした歴史的背景/従来の信頼構築の考え方:情報共有の事後開示型/情報の共有構造と信頼構築:情報のプロセス共有型/議論の整理:相互信頼のメカニズム)

実証編(第4章〜第6章)

第4章 セミフォーマル・アプローチとNPO
1.セミフォーマル・アプローチの担い手(NPOについての従来の考え方/セミフォーマル・アプローチとしてのNPO/セミフォーマル・アプローチの事例)
2.福祉サービスNPOの歴史(福祉サービスNPOの歴史的背景:近代以前/以後)
3.福祉サービス分野におけるNPOの特徴(NPOの全体像と福祉サービスの規模/特定非営利活動法人の推移と分布/福祉サービスNPOの実態:住民参加型在宅福祉サービス団体の全体像)

第5章 福祉サービスNPOの実態と情報のコモンズの発見
1.福祉サービスNPOの定量的分析(調査概要/福祉サービスNPOのプロフィール)
2.福祉サービスNPOの組織とサービス(組織の実態/サービスの実態/福祉サービスNPOのサービス提供状況)
3.組織内外関係と情報共有の実態(組織内・組織外における関係/情報のコモンズの基盤:利用率・活動率・掛持ち率/情報共有の実態)
4.情報のコモンズの検証(情報のコモンズの実態/コモンズと情報共有/情報のコモンズの規定要因/分析の要約と結論)

第6章 福祉サービスNPOにおける情報のコモンズの実態
1.福祉サービスNPOの事例調査(調査目的と調査内容)
2.事例研究①:横浜市青葉区「グループたすけあい」(活動実態と特徴)
3.事例研究②:横浜市南区「たすけあいゆい」(活動実態と特徴)
4.事例研究③:横浜市港南区「有為グループ」(活動実態と特徴)
5.事例研究④:横浜市旭区「たすけあいあさひ」(活動実態と特徴)
6.事例研究⑥:横浜市鶴見区「あしほ」(活動実態と特徴)
7.事例研究⑤:横浜市泉区「たすけあい泉」(活動実態と特徴)

第7章 新たなる知見と展望
1.情報の共有から経験の共有へ(福祉サービスNPOの相互的特性と情報共有/福祉サービスNPOにおける情報のコモンズの実態/コモンズ型組織としてのNPO:共通経験による情報共有の実現/情報のコモンズの形成要因とそれを支えるしくみ/新たなる知見)
2.要約と結論(理論編の要約/実証編の要約:定量調査/定性調査)
3.セミフォーマル・アプローチの方向性(福祉サービスNPOのメッセージ/ヒューマンサービスにおける多様なセミフォーマル・アプローチ/セミフォーマル・アプローチの新たな方向性/結語)


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