大学出版部協会

 

近代歌舞伎批評家論時代〈とき〉のなかの歌舞伎

時代〈とき〉のなかの歌舞伎 近代歌舞伎批評家論

B7 336ページ 上製
価格:3,300円 (消費税:300円)
ISBN978-4-7664-1011-2(4-7664-1011-4) C1074
奥付の初版発行年月:2003年09月 / 発売日:2003年09月上旬

内容紹介

歌舞伎評論家に焦点をあてることから、歌舞伎において批評とは何か(かつての「評判記」との違いは何か)、批評とは何か、歌舞伎の「芸」とはどのようなものか、そして、歌舞伎とは何かを考える。
新たな時代の状況の中で、歌舞伎の意味を根底において考えようとした、明治の三木竹二から昭和の郡司正勝・戸板康二までを取り上げて、「人間」と舞台との関わりを、問い直す。
著者は現在、日経新聞紙上で歌舞伎評を連載している歌舞伎批評の第一人者。


上村以和於(かみむら いわお 本名・巌)
1940年東京生まれ。慶應義塾大学文学部・大学院修士(英文)修了。77年より歌舞伎批評・評論活動を雑誌『演劇界』『劇評』を中心に行う。94年より『日本経済新聞』の劇評担当。94年、第28回関西文学賞(文芸評論部門)受賞。現在、山村学園短期大学教授。著書に『歌舞伎の情景』(演劇出版社)、『演劇の季節』(関西書院)、『21世紀の歌舞伎俳優たち』(三月書房)、『新世紀の歌舞伎俳優たち』(三月書房)、『歌舞伎 Kabuki Today: The Art and Tradition』(講談社インターナショナル)など。

目次


まえがき
序 章  劇評、時代をあらわすものとしての—何故、批評を書くのか?
第1章  團菊を知らない世代—三宅周太郎の位置
第2章  劇評の「近代」とは何か—三木竹二のしたこと
第3章  痴呆芸術論の行方—劇評家白鳥と劇通白鳥の間
第4章  エトランジェの問いかけるもの—小山内薫の焦立ち
第5章  「新歌舞伎劇」の行方—楠山正雄の苦笑
第6章  「ディレッタント」たちの光芒—小宮豊隆と木下杢太郎の撤退
第7章  歌舞伎美論の功罪—岸田劉生のアイロニイ
第8章  玄人の達人—鬼太郎の諧謔と青々園の常識
第9章  孤立する者の詩(うた)—折口信夫の傍観
第10章 アンファン・テリブルの見た幻—武智鉄二の詩と真実
第11章 さまざまなる意匠—その星座図
第12章 批評の根底—郡司正勝と戸板康二の発想と美学

あとがき
   
参考文献一覧
歌舞伎年表
索引


一般社団法人 大学出版部協会 Phone 03-3511-2091 〒102-0073 東京都千代田区九段北1丁目14番13号 メゾン萬六403号室
このサイトにはどなたでも自由にリンクできます。掲載さ>れている文章・写真・イラストの著作権は、それぞれの著作者にあります。
当協会 スタッフによるもの、上記以外のものの著作権は一般社団法人大学出版部協会にあります 。