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 錯綜する政治・経済秩序のゆくえ世紀末からの東南アジア

慶應義塾大学地域研究センター叢書
世紀末からの東南アジア 錯綜する政治・経済秩序のゆくえ

A5判 270ページ 並製
定価:2,600円+税
ISBN978-4-7664-0805-8(4-7664-0805-5) C3031
奥付の初版発行年月:2000年01月

内容紹介

北米・日本・東アジア・オーストラリアをも覆う東南アジア経済圏の、20世紀に経験した交流と構造の相関関係を再考し、21世紀の東南アジア像を多角的に展望する。


(執筆順)
添谷 芳秀(そえや よしひで)
慶應義塾大学法学部教授。国際政治、日本外交。
 ミシガン大学Ph.D.(国際政治学)。上智大学国際関係研究所助手、(財)平和・安全保障研究所研究員、慶應義塾大学法学部専任講師、同助教授を経て、一九九五年より現職。
 主要著作に、『日本外交と中国 一九四五年−一九七二』(慶應義塾大学出版会、一九九五年)、Japan’s Economic Diplomacy with China, 1945−1978(Oxford: Oxford University Press, 1998)、(編)『二一世紀国際政治の展望』(慶應義塾大学出版会、一九九九年)など。

高埜 健(たかの たけし)
熊本県立大学総合管理学部助教授。ASEANを中心とする東南アジアの安全保障と国際協力。
 慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程(政治学専攻)単位取得退学。慶應義塾大学総合政策学部助手などを務めたのち、一九九四年より現職。
 主要著作に、Road to ASEAN−10(共著、Singapore: ISEAS, Tokyo and NY: JCIE, 1999)、『東南アジア政治学(補訂版)』(共著、成文堂、一九九九年)、「ヴェトナム戦争の終結とASEAN」『国際政治』一〇七号(一九九四年)など。

青木 健(あおき たけし)
杏林大学社会科学部教授。ASEAN経済。
 早稲田大学政治経済学部卒業。ジェトロ、国際貿易投資研究所を経て現職。経済学博士。
 主要著作に、『太平洋成長のトライアングル』(日本評論社、一九八七年)、『輸出志向工業化戦略』(ジェトロ出版部、一九九三年)、『アジア太平洋経済圏の生成』(中央経済社、一九九四年)、『マレーシア経済入門』(第2版、日本評論社、一九九八年)など。

竹田 いさみ(たけだ いさみ)
獨協大学外国語学部教授。国際政治、オーストラリア外交、アジア太平洋の国際関係。
 上智大学大学院国際関係論専攻修了、シドニー大学大学院Ph.D.(国際政治史)。
 主要著作に、『移民・難民・援助の政治学——オーストラリアと国際社会』(勁草書房、一九九一年)、編書『オーストラリア入門』(東京大学出版会、一九九八年)、『新安全保障論の構図』(勁草書房、一九九九年)など。

金子 芳樹(かねこ よしき)
松阪大学政治経済学部助教授。東南アジア政治・国際関係。特にマレーシアの政治とエスニシティ。
 慶應義塾大学法学部研究科博士課程修了。(法学博士、慶應義塾大学、一九九二年)。マラヤ大学経済行政学部訪問研究員を経て、現職。
 主要著作に、「政治発展と民族問題——マレーシアの華人政治と国民統合」中兼和津次編『講座現代アジア:2近代化と構造変動』(東京大学出版会、一九九四年)、「開発戦略・外交政策・地域協力——マレーシアの視点」

目次

はしがき

第一章 ASEANと日米中………添谷 芳秀
—ASEAN地域フォーラムを中心に—

はじめに
一 ASEANアジェンダとしてのARF
  1 秩序変動の二重構造
  2 ARF発足の経緯と特徴
二 日米中のARF政策
  1 日本
  2 アメリカ
  3 中国
三 ASEANと域外大国——理論的検討
  1 協調的安全保障としてのARF
  2 大国間関係の構造と動態
おわりに

第二章ASEAN安全保障協力における中国ファクター………高埜 健
—ASEAN‐10へのインプリケーション—
はじめに
一 ASEANにおける「中国脅威論」の構造
  1 本質的・構造的レベル
  2 政治的・社会的レベル
  3 戦略的レベル
二 東南アジア地域安全保障と中国
  1 冷戦後の東南アジア安全保障環境
  2 中国の役割と影響力——ベトナムとミャンマー
    (1)ベトナム (2)ミャンマー
三 ARF体制の推進と中国、ASEAN
  1 中国ファクター——東シナ海からインド洋へ
  2 ASEANファクター——拡大の印プリケーション
おわりに—東アジア安全保障システム形成の展望

第三章 アジア経済の成長性とその課題………青木 健
一 アジア・ユーフォリア
  1 野心的ビジョン
  2 ASEANの挫折 
  3 深刻化する危機
二 通貨危機の発生と東アジア経済の失速
  1 悪化する実体経済
  2 通貨危機の発生
  3 内資の役割
  4 役割分担
  5 「開発独裁」の終焉
  6 三つの分水嶺
  7 歴史的長期経済成長率
三 アジア経済再建の課題
  1 投資効率の悪化
  2 構造問題
  3 外資再導入の動き
  4 差し迫った問題
四 東アジアが目指すべき成長戦略
  1 投資算出構造の国際的展開

第四章 一九九〇年代におけるオーストラリアの外交・国防政策の転換………竹田いさみ
—ハワード保守系政権下の政策体系と東南アジアの豪州観—
はじめに
一 ハワード政権下の外交政策
二 ハワード政権下の国防政策
三 国防政策の指針
  1 戦略環境と戦略的利益
  2 戦略環境の地理的分類
  3 戦略的関係
  4 軍事的・戦略的選択肢
四 ハワード・ドクトリン
五 東南アジアのハワード・ドクトリン批判
六 むすび

第五章 国家開発戦略と華人ビジネス………金子芳樹
—マレーシアにおける「共生」関係の展開—
はじめに
一 プミプトラ政策と華人ビジネス——抑圧・自力更正・適応
  1 プミプトラ政策
  2 華人コミュニティの構造変化
  3 華人ビジネスの対応
二 九〇年代の新開発戦略と華人ビジネス——現実主義の接点
  1 「二〇二〇ビジョン」と国家開発戦略(NDP)
  2 「マレーシア国民の創生」
  3 華人ビジネスの認識と対応
三 経済外交と華人ネットワーク
  1 華人ネットワークの展開
  2 華人企業と政府との「相乗り」現象
四 結びにかえて——経済危機への対応

第六章 SIUPPの洪水………山本信人
—インドネシアの活字メディアをめぐる制度と秩序—
はじめに
一 SIUPP——論理と制度
二 市場——寡占化と活性化
三 「洪水」の中身——競争と保守化
おわりに


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