教育・就労・医療の最前線 講座 人間と福祉 障害者とともに
価格:3,520円 (消費税:320円)
ISBN978-4-7664-0695-5(4-7664-0695-8) C0036
奥付の初版発行年月:1998年01月 / 発売日:1998年01月上旬
大学における障害学生の支援、障害者と援護就労など、最新のテーマを取り上げ、〈人間〉と〈障害〉の定義を問い直す。慶應義塾で開講された講座「人間と福祉」第 1 回における講義と質疑応答の記録。
小谷津孝明 こやづ・たかあき(編者)
1935年生まれ。慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程修了。文学博士。慶應義塾大学教授。『認知療法ハンドブック上・下』、『電話相談と認知療法』(以上星和書店)、『改訂認知心理学』(放送大学出版協会)、『認知と記憶(編著、認知心理学講座第2巻)』、『記憶(編著、現代基礎心理学講座第4巻)』(以上東京大学出版会)など。
小松隆二 こまつ・りゅうじ(編者)
1938年生まれ。慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程修了。経済学博士。慶應義塾大学教授・常任理事。里親制度や難民救済では実践活動にも関与。著書に『現代社会政策論』(論創社)、『イギリスの児童福祉』(慶應義塾大学出版会)、『大正自由人物語』(岩波書店)、『理想郷の子供たち−ニュージーランドの児童福祉』(論創社)など。
冨安芳和 とみやす・よしかず(編者・訳者:第一部、第四部担当)
1938年生まれ。名古屋大学大学院教育学研究科博士課程単位満了。教育学修士。金沢大学助教授、愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所能力開発部長、ヴァジニアコモンウェルス大学客員教授などを経て、現在慶應義塾大学教授。著書に『援護就労の挑戦(監修著)』、『ADAの衝撃(共編著)』(以上学苑社)、『コミュニティ生活を創る−重度発達障害者への新しいアプローチ(編著)』(ぶどう社)、『ソーシャルロールバロリゼーション入門(訳)』(学苑社)、『障害学生の支援 新しい大学の姿〜AHEAD日本会議より(共編著)』、『川を渡る(共訳)』(以上慶應義塾大学出版会)など。
大森貴秀 おおもり・たかひで(訳者:第二部担当)
1965年生まれ。慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程修了。現在、慶應義塾大学非常勤講師。発達心理学・発達障害学の研究に従事。著書に『援護就労の挑戦(共訳:第三章担当)』など。
中谷麻奈 なかたに・まな(訳者:第三部担当)
1973年生まれ。慶應義塾大学大学院社会学研究科修士課程修了。修士論文は「障害のある大学生に対する一般学生の態度〜障害者との関わりから〜」。
目次
まえがき(冨安芳和)
極東証券寄附講座「人間と福祉」刊行に際して(小松隆二)
リアル・イグジステンス・バロリゼーション(小谷津孝明)
あいさつ 極東証券寄附講座「人間と福祉」開講に当たって(関場 武)
第一部 西欧における障害者処遇の歴史………エドワード・R・スカーヌルス
Ⅰ 障害とは何か
Ⅱ 障害者処遇の歴史
Ⅲ 障害者処遇の現状
Ⅳ 包括的サービス供給システムの要素
Ⅴ 将来
第二部 障害者主導の援護就労………ジョン・クレーゲル
Ⅰ 家庭、良い仕事、そして友人
Ⅱ 障害を持つアメリカ人法
Ⅲ 障害者の就労の実際
Ⅳ 援護就労に影響する政治的経済的傾向
Ⅴ 援護就労
Ⅵ 高校の特殊教育プログラムから実社会への、障害を持つ生徒の移行
Ⅶ 結語
第三部 大学における障害学生の支援………キャサリン・S・フィチテン
Ⅰ 障害のモデル
Ⅱ 障害者に対する態度
Ⅲ 障害者に対する態度の変化
Ⅳ 高校後の教育と障害者
Ⅴ 大学における障害者にとっての隠された障壁
Ⅵ どのように隠れた障壁を除去すべきか
Ⅶ 障害のある助手や学生に助けられて
Ⅷ コンピュータと情報技術の役割
Ⅸ 法的な権利と責任
Ⅹ 調整の方略
XI 万人に通じるアクセス、あるいはバリアフリー設計
第四部 遺伝子治療の現状と将来………テレンス・R・ドーラン
Ⅰ ウエイスマンセンター
Ⅱ 障害者に対する理念と態度の変化
Ⅲ 精神遅延の原因
Ⅳ 遺伝子治療
Ⅴ 遺伝子治療の倫理的問題
Ⅵ 遺伝子治療に関係したその他の倫理的問題
Ⅶ 知的機能の要素
Ⅷ 結語