環境コミュニケーション論
価格:2,860円 (消費税:260円)
ISBN978-4-7664-0675-7(4-7664-0675-3) C1036
奥付の初版発行年月:1997年01月 / 発売日:1997年01月上旬
生活主体としての人間と、諸環境(自然環境、文化環境、社会環境、情報環境)のダイナミックな関係を、“コミュニケーション”をキーワードに総合的に考察した、これからの「環境コミュニケーション」入門。
藤江 俊彦(ふじえ としひこ)
昭和21(1946)年、島根県生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。ビジネスキャリア後、淑徳短期大学教授を経て、現在、淑徳大学国際コミュニケーション学部経営環境学科教授。
<主要著書>
『現代の広報——戦略と実際』(電通、1995、平成8年度日本広告学会賞受賞、日本図書館協会選定図書)『はじめてのマスコミ論』(同友館、1996)『要説企業コミュニケーション論』(中央経済社、1994)『病医院評判づくり戦略』(ミクス、1993)など多数。
目次
はじめに
第1章 環境コミュニケーションの枠組み
1 環境とは
2 コミュニケーションとは
広義のコミュニケーション
人間のコミュニケーション
シグナルとシンボル
3 環境とコミュニケーション
主体は人間
他方面からのアプローチ
4 環境コミュニケーションの枠組み
環境のカテゴリー分け
環境の枠組みのモデル
他の枠組み
第2章 文化環境とコミュニケーション
1 文化とは何か
文化の定義
文化の見方
2 言語と知覚
音声
語彙
親族名称の問題
文化の変容
3 非言語コミュニケーション
コミュニケーション過程
非言語コミュニケーションの定義
非言語コミュニケーションの機能
4 異文化コミュニケーション
文化コンテクストの概念
異文化を理解する概念
異文化理解に横たわるフィルター
まとめ
第3章 社会環境とコミュニケーション
1 家族
胎児で生まれる人間
家族の諸相
親族組織の意味
現代の家族
2 地域社会
地縁・コミュニティ・地域社会
人間社会の起源と変遷の過程
日本の地域社会の変容
地域社会と行政、マス・コミュニケーション
地域コミュニケーションの意味
今後のCATV及びマルチメディア
3 組織コミュニケーション
組織の意味
組織におけるコミュニケーション
組織コミュニケーションとコンピュータ化
4 都市
伝統的都市から近代的都市へ
近代的都市の問題点
都市空間の見方
現代都市の問題
都市の住居の問題
第4章 情報環境とコミュニケーション
1 情報環境の概観
情報環境の意味
情報とコミュニケーション史
コミュニケーション史のさまざまな視点
互いに関係し合う三つの環境
マス・コミュニケーションの機能
2 擬似環境
擬似環境の意味
環境の造成
環境造成の深刻な問題
擬似環境の研究
大衆の次にくるもの
情報環境の主体としての人間
3 今後の情報環境
マルチメディア化と情報環境
マルチメディアが変えるもの
メディアの意味の変容
コミュニケーションする関係性
第5章 自然環境とコミュニケーション
1 進行する環境破壊
自然環境と問題の発生
環境問題の推移
環境問題への課題
2 人間の歴史と自然環境
狩猟・採集生活からの離脱と文明の始まり
文明と適応
3 自然環境とのコミュニケーションの可能性
自然環境との関係性の変化
コミュニケーションする姿勢
第6章 企業と環境マーケティング
1 地球環境問題と企業行動
「経団連地球環境憲章」
CERES原則(バルディーズの原則)
企業の環境対応行動の推移
ナイロビ協定
2 環境マーケティングの考え方
マーケティング概念の拡大
環境マーケティングの誕生
消費者・生活者の側の動き
期待される三者の取り組み
3 環境マーケティングの展開と可能性
環境マーケティングの前提
欧米と日本の制度・システムの比較
枠組みはチャンス
環境マーケティングの目的
環境マーケティングのプロセス
内部へのマーケティング
環境マーケティング戦略
環境マーケティング・コミュニケーション
ネーミングの問題
実際の商品と環境対応のタイプ
4 「共生する」ということ
動脈系と静脈系
共生の時代
第7章 生活場面での自己表現とリテラシー
1 対人コミュニケーションの諸要素
コミュニケーションのカテゴリー
コミュニケーション空間
非言語
会話の背景をなすもの
2 自己表現とリテラシー
コミュニケーションすることの意味
自己表現とリテラシー
3 説得のコミュニケーション
効果的な説得
諸要因の特性
説得への抵抗
第8章 生活環境での情報アクセス
1 アクセス権
マスメディアへのアクセス権
その他の用法
2 情報へのアクセス
「知る権利」
情報公開
費者と情報アクセス
アクセスする主体性