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1680-1715ヨーロッパ精神の危機 〈新装版〉

叢書・ウニベルシタス84
ヨーロッパ精神の危機 〈新装版〉 1680-1715

四六判 770ページ 上製
価格:7,700円 (消費税:700円)
ISBN978-4-588-14012-9 C1310
奥付の初版発行年月:2015年04月 / 発売日:2015年04月下旬

内容紹介

争闘と不安にみちた18世紀思想の形成過程を俯瞰し、思想・芸術はもとより民衆生活の局面を展望して転換期における精神のドラマを描く。

著者プロフィール

P.アザール(アザール ポール)

(Paul Hazard)
1878年、北仏ノール県に生まれる。高等師範学校卒業後イタリアに留学して、『フランス革命とイタリア文学』(1910年)で学位をとった。同年、リヨン大学の比較文学の教授となり、以後、ソルボンヌのフランス文学の教授(1919年より)、コレージュ・ド・フランスの教授(1925年より)を歴任、1939年にはアカデミー・フランセーズの会員となった。1921年にバルダンスペルジェと『比較文学雑誌』を創刊したフランスにおける比較文学研究の草分けで、本書のほか、その続篇ともいうべき大部の『18世紀ヨーロッパ思想』(1946年)、『ジャコモ・レオパルディ』(1913年)、『ラマルチーヌ』(1925年)、『スタンダールの生涯』(1927年)など多くの著書があり、ベディエとともに監修した『挿絵いりフランス文学史』(1923-24年)は特に広く読まれた。第2次大戦中は一時アメリカにあったが、やがて帰国し、フランス解放直前の1944年4月にドイツ軍占領下のパリで死んだ。

野沢 協(ノザワ キョウ)

1930年、鎌倉市に生まれる。東京大学文学部仏文科卒業。東京都立大学教授、駒沢大学教授を務める。主な訳書に、グレトゥイゼン『ブルジョワ精神の起源』、リシュタンベルジェ『十八世紀社会主義』(第19回日本翻訳文化賞)、カスー『1848年──2月革命の精神史』(監訳)、『啓蒙のユートピア 全3巻』(監訳)、『ピエール・ベール著作集 全8巻・補巻1』(全巻個人訳、第2回日仏翻訳文学賞・第34回日本翻訳文化賞)、デ・メゾー『ピエール・ベール伝』、『ドン・デシャン哲学著作集』、『啓蒙の地下文書 I・II』(監訳)、『ピエール・ベール関連資料集1 抵抗と服従』『同2 寛容論争集成 上・下』『同補巻 良心の自由』(以上の翻訳書は、法政大学出版局刊)ほか。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

凡例
まえがき

第一部 心理の激変
第一章 静から動へ
第二章 旧から新へ
第三章 南から北へ
第四章 異端
第五章 ピエール・ベール

第二部 伝統的な信仰を倒せ
第一章 理性派
第二章 奇蹟の否定──彗星、神託、妖術師
第三章 リシャール・シモンと聖書釈義
第四章 ボシュエの戦い
第五章 ライプニッツと教会合同の失敗

第三部 再建の試み
第一章 ロックの経験論
第二章 理神論と自然宗教
第三章 自然法
第四章 社会道徳
第五章 地上の幸福
第六章 科学と進歩
第七章 新しい型の人間を求めて

第四部 想像的・感性的価値
第一章 詩のない時代
第二章 生活の万華鏡
第三章 笑いと涙、オペラの勝利
第四章 民族的・民衆的・本能的要素
第五章 不安の心理学、感情の美学、実体の形而上学、新科学
第六章 燃える心

むすび

訳者あとがき
原註・参考文献
研究文献索引
人名・事項索引


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