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〈批判的転回〉後のアナール学派とフランス歴史学歴史学の最前線

叢書・ウニベルシタス1054
歴史学の最前線 〈批判的転回〉後のアナール学派とフランス歴史学

四六判 284ページ 上製
価格:4,070円 (消費税:370円)
ISBN978-4-588-01054-5 C1322
奥付の初版発行年月:2017年03月 / 発売日:2017年03月中旬

内容紹介

「歴史学はパン屑のように細分化した」と批判され、1989年に「危機的な曲がり角=批判的転回」特集を組んだ歴史学を代表する世界的学術誌『アナール』。彼らは何に危機感を抱いたのか。根底を揺るがされる危機を乗り越え、さらにはインターネットの普及で研究状況が一変した今、歴史学はどこに向かおうとしているのか。その試行錯誤の軌跡を、現状理解に不可欠な精選された論考群でたどる。

著者プロフィール

小田中 直樹(オダナカ ナオキ)

1963年生まれ。東京大学大学院経済学研究科第二種博士課程単位取得退学。博士(経済学、東京大学)。現在、東北大学教授。専門はフランス社会経済史。
主な著書に『フランス近代社会1814-1852――秩序と統治』(木鐸社、1995年)、『19世紀フランス社会政治史』(山川出版社、2013年)。

上記内容は本書刊行時のものです。

【著者紹介】
ベルナール・ルプティ(Bernard Lepetit)
1948-1996年。1989年から死去するまで社会科学高等研究院指導教授。専門は歴史学。

パトリック・フリダンソン(Patrick Fridenson)
1944年生まれ。現在、社会科学高等研究院名誉教授。専門は経営史学。

ジェラール・ノワリエル(Gérard Noiriel)
1950年生まれ。現在、社会科学高等研究院指導教授。専門は史学史、歴史理論。

ミシェル・ヴェルネール(Michael Werner)
1946年生まれ。現在、国立科学研究センター研究指導教授および社会科学高等研究院指導教授。専門は独仏関係論。

ベネディクト・ツィンメルマン(Bénédicte Zimmermann)
社会科学高等研究院指導教授。専門は独仏比較歴史社会学。

ジャン・ルビアン(Jean Le Bihan)
1971年生まれ。レンヌ第二大学准教授。専門はフランス近代史。

目次

0 イントロダクション  小田中直樹

1 今日の『アナール』  ベルナール・ルプティ

2 組織、新たな研究対象  パトリック・フリダンソン

3 社会的なるものの主観主義的アプローチにむけて  ジェラール・ノワリエル

4 交錯する歴史を考える  ミシェル・ヴェルネール&ベネディクト・ツィンメルマン
 ─経験的なるものと再帰的なるものとのはざまで─

5 19世紀フランスにおける準幹部公務員  ジャン・ルビアン
 ─ある研究の中間報告─

6 巻頭言  『アナール』第66巻第1号(2011年)

7 巻頭言『アナール』、今日、明日  『アナール』第67巻第3号(2012年)

編訳者あとがき


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