大学出版部協会

 

大学新入生のための学び方ワークブックフレッシュマンセミナーテキスト

第2版 フレッシュマンセミナーテキスト 大学新入生のための学び方ワークブック

B5判 184ページ 並製
価格:2,310円 (消費税:210円)
ISBN978-4-501-62850-5 C3000
奥付の初版発行年月:2014年04月 / 発売日:2014年04月上旬

内容紹介

待望の第2版。内容を充実させて改訂。新入生が有意義な大学生活を送るために、生活と学習両面からのステップアップを図るためのテキスト。見開き2ページで解説されているので、分かりやすく使いやすい。

出版部から一言

● 講義用資料のご提供

 本書を,教育機関における講義で使用される先生方へ,講義用資料を無償で提供いたします。

【資料の内容】
 - 講義資料(講義PowerPoint)
 - 補足資料(追加練習問題プリントPDF,模擬授業MPEGムービーファイル)
 - 練習問題解答(PDFファイル)

【申込方法】
  下記の事項を明記のうえ,下記アドレス宛にメールをお送りください。
  折り返しご連絡差し上げます。

 宛先:info★tdupress.jp  (★を半角@に変更してください)
 件名:「フレッシュマンセミナーテキスト」講義用資料 申込
 記載内容:(1) ご氏名:
      (2) ご所属:
      (3) 講義名:
      (4) 連絡先:
      (5) 送付方法:ファイルダウンロード or CD-R郵送
            (どちらかを選んでください)
      (6) CD-R送付先:

前書きなど

新入生のみなさん,大学にようこそ!
 新たに大学生となったみなさんは,これから大学という新しい学びの場でみなさん自身のさまざまな可能性を開花させていくことになります。
 大学は,表面上,あまり高校と違わないように見えます。学校に行って,授業を受けて,クラブ活動をやって……。でも,たとえば,ホームルームがない,大体クラスがあるのかどうかよくわからない,友達によって時間割が違うところが結構ある……などなど,高校までの学校生活とはかなり違う面もあるのです。
 こうした違いは,一体どこから出てくるのでしょうか。一言でいえば,大学は高校までと比べるとかなり自由である,ということからきます。たとえば,人によって時間割が異なるのは,ある一定の枠の中から自由に科目を選択することができるためです。
 ところで,自由であることには,二つの大事な要素があります。一つは,自分で自分をコントロールしなければならない,したがって,そこには責任がともなうということです。もう一つは,自分から求めなければ人は手を貸してくれない,ということです。ですから,大学は自由な学びの場であるということは,みなさんが自分自身を知り,自分で自分を管理し,自分の能力を超えるところでは,自分から他人に対して助力を求めることが必要だ,ということを意味しています。もちろん,大学教員は,助けを求めてやってきたみなさんへの助力を惜しむことはありません。
 このテキストは,みなさんが大学で自由に学び,良い友人関係を築き,また先生たちと良い師弟関係を結び,そしてすぐれた研究を進めていくための,つまり,自分自身の大きな可能性を最大限に実現するための,基礎力を伸ばす手助けをするためにつくられました。
 このテキストに書かれていることは,自分自身で方法を模索するうえでの助言として受けとってもらいたい部分もあれば,守ってもらいたいあれこれの決まりごとについて書かれた部分もあります。また,高校までに学んだことの復習だと思う部分もあるでしょう。しかし,復習も,より遠くへ進んでいくために必要な基礎固めの作業です。いずれにしても,これから大学生活を送るうえで,最低限必要なことをまとめました。
 それでは,はじめましょう!


第2版にあたって
 2009年に発刊した本書は,幸いにして,多くの方に使っていただくことができました。編者たちも授業で使っていくうちに,みなさんの多くがおちいりやすい「落とし穴」にようなものがあることにも気がつきました。
 そこで,『フレッシュマンセミナーテキスト 第2版』では,データの更新だけではなく,そうした「落とし穴」に落ちないようにするための工夫を加えてみました。
 具体的には,まず,第10章に第6節として,レポートを書く前に「発想」するためのシミュレーションを作成してみました。レポートの「テーマ」とレポートを書く「自分自身」とをどのように結びつけるか,その一例を示してみたつもりです。
 次に,第11章では,みなさんが書いてしまいがちなレポート(というよりも感想文)と,大学(以上)で求められるレポート・論文のスタイルとを比較検討できるようにしてみました。高校までの「小論文」といわれているものと,大学(以上)でのレポート・論文とでは,その性質がかなり違います。一見大変そうに見えますが,ちょっとしたコツをつかめば(社会に出てからも)一生使える方法です。今のうちに,身につけてしまいましょう。
 最後に,本書を使ってくださるみなさんにお願いです。私たちは,この本をもっと良いものにしたいと考えています。そのためには,実際に使ってくださったみなさんの声がもっとも重要なアドバイスになります。気がついた点や,このように改善したらもっと使いやすくなるのではないか,などの提案がありましたら,ぜひ教えてください。もちろん,そのときには,アサーティブにお願いします(第5章参照)。


目次

第Ⅰ部 大学で学ぶための準備
 第1章 ガイダンス
  1−1 このテキストの目的と内容(1)
  1−2 このテキストの目的と内容(2)
 第2章 時間管理
  2−1 大学生と時間管理
  2−2 予定表の作り方(1)
  2−3 予定表の作り方(2)
  2−4 時間管理のコツ
 第3章 健康管理
  3−1 学生生活と適正飲酒
  3−2 喫煙しないようにしよう!
  3−3 食生活に気をつけよう!
  3−4 運動・スポーツする習慣をつけよう!
  3−5 生活リズムの維持と快適な睡眠
 第4章 心の健康管理
  4−1 心の健康とストレス
  4−2 ストレス反応とストレス・マネージメント
 第5章 アサーティブな対人関係
  5−1 コミュニケーションについて
  5−2 アサーティブになるにはどうすればいいのか?
第Ⅱ部 大学生としての学びを始めよう
 第6章 講義とノート―事実
  6−1 講義を聴く
  6−2 ノートを取る
  6−3 事実とは何か
  6−4 事実として扱ってよいもの
  6−5 ノートとメタ認知
  6−6 ノートを構造化する
 第7章 本を読む―意見
  7−1 意見を作る
  7−2 事実と意見を区別する
  7−3 意見をノートする
  7−4 意見を比較する
  7−5 ノートの例
 第8章 拡散的に考える
  8−1 読むことと考えること
  8−2 情報リテラシー
  8−3 健全に懐疑する
 第9章 調べる
  9−1 資料の探し方、辞典・事典の活用
  9−2 図書館・蔵書検索
  9−3 インターネット検索
  9−4 さまざまな資料
第Ⅲ部 レポート・論文を書く
 第10章 レポートはどのようなものか
  10−1 「書く」とは何をすることか
  10−2 レポート・論文の目的
  10−3 レポートの構造
  10−4 序論・本論・結論
  10−5 問いを立てる
  10-6 レポートの準備
 第11章 レポート実例
 第12章 構造的に書く
  12−1 主張するために―段落と文
  12−2 接続詞
  12−3 事実と意見を書き分ける(1)―事実を書く
  12−4 事実と意見を書き分ける(2)―意見を書く
  12−5 明確な文を書く
  12−6 構成要素の配列・文を短くする
 第13章 書くために考える
  13−1 明確な文のために明確に伝える―推論とは
  13−2 誤った推論(1)
  13−3 誤った推論(2)
  13−4 誤った推論(3)
 第14章 ルールあれこれ
  14−1 書くときのルール
  14−2 用紙の使い方
  14−3 他人の意見を自分の意見のように書いてはいけない
  14−4 注の付け方・文献表の作り方
  14−5 徹底的に書き直そう

 あとがき
 主要参考文献一覧
 索引
 執筆者一覧
 練習・レポート課題の取り組み方
 練習・レポート課題

 ■コラム
  シラバス
  手帳
  大学生とストレス
  ウィキペディアに関する注意
  自分の大学の歴史を知るということ
  書くことの二つの側面
  書き始める
  事実はどこまで「客観的」か?


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