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幕末に海を渡った養蚕書

幕末に海を渡った養蚕書

竹田 敏:著, 鈴木 幸一:編集, 木内 信:編集, 塩月 孝博:編集
A5判 152ページ 並製
定価:1,600円+税
ISBN978-4-486-02084-4 C1061
奥付の初版発行年月:2016年02月 / 発売日:2016年02月下旬

内容紹介

江戸時代中期に生まれ、「日本の養蚕の父」と言われた上垣守國。彼が著した養蚕技術書『養蚕秘録』が遠くフランスの地で『養蚕新説』として翻訳・刊行された経緯と謎を、その時代背景と共に日本及びフランスに追う。

著者プロフィール

竹田 敏(タケダ サトシ)

1976年名古屋大学大学院農学研究科博士課程修了 農学博士。2006年独立行政法人農業生物資源研究所昆虫科学研究領域長。2014年逝去。

鈴木 幸一(スズキ コウイチ)

1971年名古屋大学大学院農学研究科博士課程退学。農学博士。現 岩手大学特任教授・名誉教授。

木内 信(キウチ マコト)

1978年北海道大学大学院農学研究科修士課程農業生物学専攻修了。農学博士。独立行政法人農業生物資源研究所(前)昆虫科学研究領域長。現 国立研究開発法人農業生物資源研究所研究専門員。

塩月 孝博(シオツキ タカヒロ)

1990年九州大学大学院農学研究科博士後期課程修了。農学博士。現 国立研究開発法人農業生物資源研究所上級研究員。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

はじめに  iii

第I章 『養蚕秘録』と“Yo-San-Fi-Rok” 1
  1.東京国立博物館のフランス語訳『養蚕秘録』  2
  2.わが国技術輸出第一号  5
  3.『養蚕秘録』と上垣守國  7
  4.養蚕啓蒙家としての上垣守國  9
  5.シーボルト  9
    [1]シーボルトと日本コレクション  10
    [2]ホフマン  10
    [3]シーボルト事件  11
  6.“Yo-San-Fi-Rok (養蚕秘録)”と 『養蚕秘録』 との比較  13
    [1]『養蚕秘録』の構成と内容  13
    [2]“Yo-San-Fi-Rok(養蚕秘録)” の構成と内容  17
    [3]“Yo-San-Fi-Rok(養蚕秘録)”の位置づけと評価  21
  7.もう一つのフランス語版『養蚕秘録』  24
    [1]カション訳『養蚕秘録(サンマルスラン版)』  24
    [2]サンマルスラン版『養蚕秘録』の概要  26
        デローロの前書き  27
        サン・マルスラン農業組合会長の序文と表紙の表示  27
        日本の養蚕  29
        『養蚕秘録(サンマルスラン版)』の謎  30
  8.カションと栗本鋤雲  32
    [1]栗本鋤雲と函館での養蚕事業  33
        【コラム:博覧会の命名】  34
    [2]北海道の養蚕その後  35

第II章 幕末における英仏の抗争 39
  1.幕府の親フランス寄りのきっかけ  40
  2.栗本鋤雲とカション  41
  3.横須賀製鉄所の建設  42
        【コラム:三奉行】  44
  4.英仏の国産生糸を巡る争い  46
  5.一八六七年のパリ万国博覧会  47

第III章 フランスでの微粒子病の猛威とパスツール 51
  1.フランスの養蚕業とプロテスタント  52
    [1]一八〇〇年代フランスの蚕糸業の現状  53
        【コラム:J・ロスチャイルドとシャトー・ラフィット】  55
    [2]養蚕地帯セヴェンヌとアレス  56
  2.フランスにおける蚕種の輸入状況  57
    [1]日本蚕種の輸入量と生産地域  59
    [2]不良蚕種の輸出  60
  3.フランスを襲った微粒子病の猛威とパスツールの蚕病予防への功績  61
    [1]フランス・セヴェンヌの災害と蚕種の輸入  62
    [2]パスツールとフランスの蚕病防除  64
    [3]微粒子病の病原  65
        【コラム:パスツールとファーブル】  66

第IV章 フランス語訳『養蚕新説』 69
  1.謎の仏訳養蚕書『養蚕新説』  70
  2.『養蚕新説』の著者レオン・ロニ  71
    [1]ロニの生い立ち  71
    [2]ロニとシーボルト、ホフマンとの出会い  72
  3.『養蚕新説』の構成  74
    [1]原著者シラカワの前書き  76
    [2]本文  79
    [3]『養蚕新説』に訳された『養蚕秘録』原本の部分とその占める割合  84
    [4]ロニによる日本からの輸入蚕種についての調査報告書  87
  4.『養蚕新説』のフランスでの評価  89
    [1]ロニと幕府の欧遣使節団  90
    [2]ロニの日本かぶれと栗本鋤雲  93
  5.『養蚕新説』異本の存在  95
    [1]『養蚕新説』第二版発行の動機  97
    [2]『養蚕新説』第四版と他国語への翻訳  99
    [3]『養蚕新説』第三版の存在  102
  6.イタリア語訳『養蚕新説』  105
    [1]イタリア語版『養蚕新説』翻訳者の前書き  107
    [2]イタリア語版にある日本関連養蚕技術書リスト  109
  7.収録図の版による変遷とその謎  110
    [1]『養蚕新説』第一版の図  112
        【コラム:リトグラフィ】  114
    [2]『養蚕新説』第二版以降の図の特徴  115
    [3]『養蚕新説』第四版の収録図  119
  8.『養蚕新説』第二版の中の聖徳太子像  120
    [1]聖徳太子と養蚕  120
    [2]観音霊験記:西国巡礼図  122

第V章 エピローグ 『養蚕新説』の謎はどこまでわかったか? 127
  a 『養蚕新説』の原本の著者  128
  b 『養蚕新説』と『養蚕秘録』との関連性  130

あとがき  133
編集にあたって  135
用語解説  137


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