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ダム下流生態系

ダムと環境の科学I
ダム下流生態系

A5判 302ページ 上製
定価:3,800円+税
ISBN978-4-87698-928-7 C3351
奥付の初版発行年月:2009年12月 / 発売日:2009年12月上旬

内容紹介

ダムとはそもそも何か.はたしてダムは河川環境やそこに棲む生き物たちにどのような影響を及ぼしているのか.河川工学・生態学など複数分野の研究者が数十の代表的ダムの事例をもとに,その機能,環境影響,歴史と社会ニーズを科学として検証.下流環境の改善のための技術とその実践も紹介し,治水や利水と環境をバランスさせる道を探る.

著者プロフィール

池淵 周一(イケブチ シュウイチ)

京都大学名誉教授、河川環境管理財団研究顧問
専門は水資源工学、水文学。短期および長期の降雨予測とその洪水時、渇水時のダム管理への支援導入策を検討している。
著書に『水資源工学』(森北出版、2000)、『水資源マネジメントと水環境』(共訳・技報堂出版、2000)、『エース 水文学』(共著・朝倉書店、2006)など

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

口絵 
はじめに

Part Ⅰ 河川とダム

第1章 川の姿の成り立ちと仕組み
 1.1 物理基盤から川をとらえる
 1.2 流域と河川の流況形成
コラム1 河川流域の地形則
コラム2 流出モデルと河道流追跡法
 1.3 流砂,土砂移動と河道の物理的形成
コラム3 河床変動解析
第2章 川の姿(物理基盤)と生態系
 2.1 ストラクチャー,テクスチャー,デュレーション
 2.2 セグメント固有の景観
 2.3 河川の物理環境のもつ生態的機能
 2.4 瀬・淵の河床単位と微生息場所
コラム4 河川の生態学的な区分
 2.5 攪乱と生物多様性
 2.6 河川生態系の生産起源と連続体仮説
 2.7 河川連続体仮説—高時川を事例として
コラム5 底生動物の特性と分類
 2.8 水質環境と生態系
コラム6 生態系サービス
 2.9 生息適性の評価
補遺 物理基盤と生態系における時・空間スケール
第3章 ダムと貯水池
 3.1 流水環境と人間活動
 3.2 社会ニーズとダム建設の推移
 3.3 ダムの配置と諸元
 3.4 ダム貯水池(ダム湖)の水,物質挙動
コラム7 WECモデル

Part Ⅱ ダムと下流河川環境

第4章 ダムによる流況・流砂の変化
 4.1 河川における「フィルタ」としてのダム
 4.2 流況変化の計測
 4.3 流砂変化の計測
 4.4 ダムによる下流域に対する物理環境の変化
第5章 流況・流砂改変がもたらすダム下流の生態系変化
 5.1 流況の改変とそれが下流河川にもたらすもの
コラム8 河川生態系における物質動態とその変化過程の定式化
 5.2 流砂の改変とそれが下流河川にもたらすもの
 5.3 ダム貯水池内の改変とその流下が下流にもたらすもの
 5.4 河川連続体仮説を基本としたダム流程に沿った下流河川への影響評価
 5.5 ダム以外の人為による河川環境への影響
補遺 環境変動の抑制と河川生態系の変化
第6章 ダム下流河川の底質環境と底生動物群集の変化
 6.1 ダム下流の底質環境と付着層
 6.2 底生動物の変化
コラム9 ダム下流の外来種
 6.3 ダムの影響の流程変化
 6.4 試験湛水およびダム再開発事業に伴う流況変化と下流生態系変化
第7章 貯水池プランクトンと底生動物群集
 7.1 濾過食者の増加
 7.2 ダム貯水池の水質環境と河川底生動物への影響
 7.3 ダム湖プランクトンの流下距離
 7.4 ダム下流における栄養起源の変化

Part Ⅲ ダム下流の環境保全

第8章 ダム下流の河川環境保全策
 8.1 河川環境の整備と保全
 8.2 流況改変の対応策
 8.3 流砂改変への対応策
コラム10 実験河川での人工洪水における粒状物質と生物の流下過程
コラム11 米国グレンキャニオンダムの人工洪水
 8.4 貯水池水質への対応策
 8.5 生態的連続性の分断への対応策
第9章 モニタリングと順応的管理
 9.1 ダム下流生態系のモニタリング
 9.2 ダム下流河川の順応的管理
コラム12 グレンキャニオンダムにおける順応的管理
 9.3 保全策の効果と評価手法の開発
補遺 ダム建設を巡る社会環境
コラム13 ダム撤去

終章にかえて
おわりに

図表の出典および提供者一覧
用語解説
索引


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