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「満洲」 記憶と歴史

「満洲」 記憶と歴史

A5判 372ページ 上製
価格:5,170円 (消費税:470円)
ISBN978-4-87698-693-4 C3022
奥付の初版発行年月:2007年02月 / 発売日:2007年02月下旬

内容紹介

日本人は戦後民主主義の下,早々と戦争と戦前を忘却した感がある.例外は,満洲の記憶であった.帰還者・未帰還者(中国残留日本人)それぞれの記憶の「語り」は,ごく近年まで継続された.それは,単なるオーラル・ヒストリーを形成する素材であっただけではない.記憶は歴史によっても変容を強いられたことを,本書は如実に明かす.


目次

まえがき 山本有造



第 I 部 「満洲」1945年

第1章 「満洲」の終焉  ——抑留・引揚げ・残留 山本有造

第2章 戦後中国東北における政治的正統性の源泉 西村成雄

    ——「東北抗日聯軍」の記憶から「北満根拠地」へ



第II部 「満洲」の記憶

第3章 想起される「満洲」  ——岐阜県郡上村開拓団を事例として 猪股祐介

第4章 「南満」日本人移民とその記憶  ——錦州省盤山県鯉城開拓団の「満洲」体験  小都晶子

第5章 哈爾濱の日本人  ——1945年8月—1946年9月 上田貴子

第6章 「満洲労工」の記憶  ——黒龍江省東寧県における聞きとり実践  坂部晶子



第III部 中国残留日本人

第7章 中国「残留」日本人の記憶の語り  ——語りの変化と「語りの磁場」をめぐって 蘭 信三

第8章 「中国残留日本人」の語られ方  ——記憶・表象するテレビドキュメンタリー 南  誠



第IV部 知に刻まれた「満洲」

第9章 学に刻まれた「満洲」の記憶  ——杉野忠夫の「農業拓殖学」 藤原辰史

第10章 日本人建築家の見聞と設計  ——建築家の「記憶」とその「歴史」化 西澤泰彦


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