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ストア派、エピクロス派、懐疑派ヘレニズム哲学

ヘレニズム哲学 ストア派、エピクロス派、懐疑派

A5判 482ページ
価格:6,050円 (消費税:550円)
ISBN978-4-87698-613-2(4-87698-613-4) C3010
奥付の初版発行年月:2003年06月 / 発売日:2003年06月上旬

内容紹介

ヘレニズム世界は, 300年にわたって独自の文化を築いた.哲学の分野では,それぞれ後世にまで多大な影響を及ぼした3つの潮流一一ストア派,エピクロス派,懐疑派が興った.その個性的な思潮を相互検証し,古代ギリシア哲学との関わり,ローマ帝国での展開などをつぶさに論ずる.ヘレニスム哲学の現代における再評価の契機となった名著.

著者プロフィール

A.A.ロング(ロング,A.A.)

米国カリフォルニア大学バークレー校西洋古典学教授
1937年 米国マンチェスター生まれ。
1960年 ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン卒業(西洋古典学および古代哲学)。
1964年 同大学博士号取得。
ニュージーランド、オタゴ大学、英国、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン、リバプール大学での教歴を経て、
1983年より現職。
業績等については「訳者あとがき」を参照。

金山 弥平(カナヤマ ヤスヒラ)

名古屋大学大学院文学研究科教授
1955年 島根県生まれ。
1986年 京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了。
日本学術振興会特別研究員、京都大学文学部助手、名古屋大学助教授を経て、
2000年より現職。
主な著訳書
セクストス・エンペイリコス『ピュロン主義哲学の概要』(共訳、京都大学学術出版会)
J・アナス/J・バーンズ『懐疑主義の方式』(岩波書店)
G・E・R・ロイド『後期ギリシア科学』(共訳、法政大学出版局)他

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

 日本語版への序文
 『ヘレニズム哲学』日本語版のための緒論
 英語版第一版への序文
 英語版第二版への序文
 凡 例

第一章 緒 論
第二章 エピクロスとエピクロス哲学
 (一)生涯と著作
 (二)エピクロス哲学の射程
 (三)認識論
 (四)事物の構造
 (五)原子の運動と合成物体の形成
 (六)エピクロスの神
 (七)魂、および精神の働き
 (八)行為の自由
 (九)快楽と幸福
 (一〇)正義と友情
第三章 懐疑主義
 (一)ピュロンとティモン――初期ピュロン主義
 (二)アカデメイア派の懐疑主義――アルケシラオス
 (三)アカデメイア派の懐疑主義――カルネアデス
第四章 ストア哲学
 第一節 ストア、人物と資料
 第二節 ストア哲学、研究範囲と展開
 第三節 ストア派の論理学
 (一)認識論
 (二)文法と言語理論
 (三)命題、および推論と議論の方法
 (四)ストア派とヘラクレイトス
 第四節 ストア派の自然哲学
 (一)歴史的背景
 (二)事物の構造――物体、プネウマ、構成要素
 (三)混合
 (四)カテゴリー
 (五)原因――決定論、人間の行為、宇宙における悪
 (六)魂、および人間の自然本性
 (七)人間理性と情動
 第五節 ストア派の倫理学
 (一)部分と全体
 (二)最初の衝動から徳へ
 (三)善と優先的なもの(自然的な諸利益)
 (四)徳の内実――完全な行為と中間的な行為
 (五)ストア派の知者――徳の試金石
第五章 ヘレニズム哲学のその後の発展
 (一)パナイティオス
 (二)ポセイドニオス
 (三)アンティオコス
 (四)キケロ
第六章 ヘレニズム哲学と古典の伝統

  註
  訳者あとがき
  アテナイ市街図
  関連年表
  文献表 追記(一九八五年)
  文献表
  索 引


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