大学出版部協会

 

理工系の量子力学

理工系の量子力学

A5判 364ページ 並製
定価:2,800円+税
ISBN978-4-87259-608-3 C3042
奥付の初版発行年月:2018年04月 / 発売日:2018年04月中旬

内容紹介

理工系の学生にとって基礎となる量子力学の学問背景にあるコンセプトを、短い期間に十分にくみ取ることができるような構成を心がけ、習得しなければならない例題を選別し、丁寧で詳細な計算を記述した。必要な数学の基礎も本書を読むだけで事足りるように配慮した。量子力学の基礎学力を身に付ける。

出版部から一言

理系の大学生にとって難解な量子力学の基礎を、なるべく短時間で実力として身につけさせるための構成がとられています。
概念の説明にも問題解答にも、省略されがちな計算過程が詳細に記されているのが大きな特徴です。そのためにページ数は多くなりました。工学部以外の理系でも、これからの研究に必要不可欠な量子力学の基礎を学ぶために、他の書籍で学ぶ前にこのテキストから入れば、数学的に弱い部分も補完されていくという目的で書かれた教科書です。
「量子力学を学ぶにあたって、学生諸君にはこれだけは理解してほしいという基礎事項や基礎問題を精選し、計算過程はほぼ省略せずかつ詳細に記しました。これらの内容と過程が、量子力学の基礎をなす考えの把握につながることはもちろんのこと、量子力学と同じように学ばなくてはならない線形代数、フーリエ級数、微積分、常微分・偏微分方程式、複素関数等の理解にもつながるからと考えているからです。」(序文より)
カバーは二重スリットの実験と「夜空の星はなぜ見えるか」を表現したデザインです。

前書きなど

「量子力学を学ぶにあたって、学生諸君にはこれだけは理解してほしいという基礎事項や基礎問題を精選し、計算過程はほぼ省略せずかつ詳細に記しました。これらの内容と過程が、量子力学の基礎をなす考えの把握につながることはもちろんのこと、量子力学と同じように学ばなくてはならない線形代数、フーリエ級数、微積分、常微分・偏微分方程式、複素関数等の理解にもつながるからと考えているからです。」(序文より)

著者プロフィール

掛下 知行(カケシタ トモユキ)

大阪大学名誉教授

糟谷 正(カスヤ タダシ)

東京大学工学系研究科上席研究員

中谷 亮一(ナカタニ リョウイチ)

大阪大学大学院工学研究科教授

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

第1章 量子力学の歴史と理工系分野への貢献
1.1 量子力学の誕生
1.2 理工系分野と量子力学
第2章 量子力学の基礎原理
2.1 ド・ブロイの物質波およびシュレディンガー方程式
2.2 物理量と演算子
2.3 量子化の手続き
2.4 波動関数の意味
2.4.1 波動関数の解釈と議論
2.4.2 波動関数のボルンの解釈 
2.5 例題:1次元箱型ポテンシャル
2.6 重ね合わせの原理
2.7 不確定性原理
第3章 具体的問題
3.1 周期的境界条件
3.2 ブロッホの定理とクローニッヒ‐ペニーモデル
3.3 1次元調和振動子
3.4 矩形型ポテンシャル問題
第4章 水素原子1(球面調和関数)
4.1 シュレディンガー方程式と極座標表示
4.2 ルジャンドルの多項式
4.3 ルジャンドルの陪多項式
4.4 球面調和関数
4.5 球面調和関数と角運動量
第5章 水素原子2(動径波動関数)
5.1 動径方向のシュレディンガー方程式
5.2 動径波動関数
5.3 水素原子の波動関数
5.4 水素原子のまとめ
第6章 エルミート演算子と交換子
6.1 エルミート演算子
6.2 ディラックのデルタ関数と位置演算子
6.3 物理量の期待値
6.4 演算子の交換関係
6.5 不確定性原理の数学的表現
6.6 生成,消滅演算子
6.7 演算子の行列表示
第7章 角運動量
7.1 角運動量演算子
7.2 昇降演算子
7.3 ボーア磁子
7.4 ゼーマン効果
7.5 スピン角運動量
7.6 角運動量の合成
7.7 合成角運動量の固有関数
第8章 多電子系
8.1 多電子系のハミルトニアン
8.2 対称な波動関数と反対称な波動関数
8.3 パウリの原理
8.4 周期律表
8.5 フントの規則
第9章 多原子系 -水素分子-
9.1 水素分子のシュレディンガー方程式
9.2 エネルギーの計算
9.3 スピンも考慮した波動関数
第10章 量子力学近似解法
10.1 摂動法
10.1.1 時間に依存しない摂動法
10.1.2 ヘリウム原子への摂動法の適用
10.1.3 水素原子に電場を印加したときの電気分極
10.1.4 時間に依存する摂動論
10.1.5 遷移の選択則(1次元調和振動子)
10.1.6 遷移の選択則(水素原子)
10.2 変分法
10.2.1 変分法の概要
10.2.2 ヘリウム原子への変分法の適用
第11章 材料の物性と分析
11.1 半導体
11.1.1 不純物の影響
11.1.2 p-n接合
11.1.3 発光ダイオード
11.1.4 トンネルダイオード
11.1.5 半導体レーザー
11.2 磁性
11.2.1 磁性材料 
11.2.2 室温における強磁性体材料
11.2.3 結晶場,軌道角運動量の消失
11.2.4 合金の磁気双極子モーメント
11.3 超伝導
11.4 特性X線
11.5 電子線,電子顕微鏡
11.6 光電子分光法およびその他の分光分析
付録A 古典物理学の問題点  
A1 空洞放射
A2 光電効果
A3 ボーアの量子化条件と水素原子モデル
A4 ド・ブロイの物質波
A5 物理定数と記号
付録Aの問題解答 
付録B 本文中の問題解答
付録C 参考書


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