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佐治敬三“百面相”大阪が生んだ稀代の経営者

大阪大学総合学術博物館叢書17
佐治敬三“百面相”大阪が生んだ稀代の経営者

A4判 92ページ 並製
定価:2,200円+税
ISBN978-4-87259-527-7 C1323
奥付の初版発行年月:2019年10月 / 発売日:2019年10月下旬

内容紹介

寿屋(現・サントリー)の二代目、佐治敬三。開高健、山口瞳らと仕掛けた広告、ノベルティ戦略で話題をさらい、生ビール戦争、ワインブームを巻き起こしながら、寿屋を大企業へ育てました。出征、身近な家族の死も度重なり、化学者となる夢ももちながら「やってみなはれ」の精神、チャレンジを続けた敬三の、経営者だけでない多彩な顔を「百面相」として、生き様を振り返ります。大阪大学総合学術博物館第13回特別展図録。

出版部から一言

「青いバラ」を知っていますか? 「不可能」を意味する存在しない花でしたが敬三が挑戦を指示し、このバラの開発に世界で初めて成功しました。サントリーのDNA である「やってみなはれ」にふさわしいエピソードのひとつです。花言葉は「夢かなう」。実現したとき、残念ながら敬三は既にこの世になく目にすることが出来ませんでした。広告業界、クリエイターの発展と育成にも努めて総合デザイナー協会(DAS)公共広告機構(ACジャパン)創設を主導したのも敬三です。酒類業界の成長のみならず、社会と公共の福祉にも貢献することにも尽力した経営者の姿は、読む人に勇気を与えてくれることと思います。日本刀を下げて立つ司馬遼太郎の広告や、エロティックなものもある『洋酒天国』の表紙など、魅力あるカラー図版も多数収録されています。

前書きなど

「才気煥発、八面六臂、「やってみなはれ」の精神で常にチャレンジを続けてきた敬三の生き様を振り返ることで、地盤沈下が叫ばれて久しい大阪経済に少しでも活気を取り戻すことができれば幸いである。」(「はじめに」より)

著者プロフィール

松永 和浩(マツナガ カズヒロ)

1978年、熊本県生まれ。博士(文学)。専門は日本中世史、酒史、大阪学。
2008年、大阪大学大学院文学研究科博士後期課程単位修得退学。現在、大阪大学共創機構社学共創本部准教授。大阪大学適塾記念センター、同総合学術博物館、同大阪大学アーカイブズ兼任教員。主な著書に、『室町・戦国期研究を読みなおす』(共著、思文閣出版、2007年)、『ものづくり 上方“酒”ばなし』(編著、大阪大学出版会、2012年)、『室町期公武関係と南北朝内乱』(単著、吉川弘文館、2013年)、『新版 緒方洪庵と適塾』(共編著、大阪大学出版会、2019年)がある。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

はじめに

序章 父・鳥井信治郎と寿屋
コラム1 ジャパニーズ・ウイスキーのレジェンド3/4 (松永和浩)

第1章 北摂を駆け、中之島で学ぶ少年
1  ゴンタ・佐治敬三
コラム2 池附と雲雀丘学園(松永和浩)
2  浪高生・佐治敬三
3  阪大生・佐治敬三
4  海軍技術士官・佐治敬三
コラム3 佐治敬三と有機化学(深瀬浩一)

第2章 市場に挑み、流行を生む経営者
1  啓蒙家・佐治敬三
2  宣伝マン・佐治敬三
3  ブレンダー・佐治敬三
4  挑戦者・佐治敬三
5  騎士・佐治敬三
6  財界人・佐治敬三

第3章 学術・研究になずみ、文化・芸術を愛でる教養人
1  研究所長・佐治敬三
2  美術館長・佐治敬三
3  音楽ホール館長・佐治敬三
4  文化財団理事長・佐治敬三
5  大旦那・佐治敬三
コラム4 大阪大学の醸造学・発酵工学研究とサントリー~ビール酵母の神泡的お話~(大政健史・金子嘉信)

終章 夢、大きく膨らませてみなはれ!

佐治敬三略年譜
主要参考文献
あとがき


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