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法曹の倫理[第3版]

法曹の倫理[第3版]

A5判 466ページ 並製
定価:3,800円+税
ISBN978-4-8158-0958-4 C3032
奥付の初版発行年月:2019年08月 / 発売日:2019年08月上旬

内容紹介

考え方の「なぜ」を体系的に学べる法曹倫理の決定版テキスト、好評第3版。グローバル化とともに拡大・多様化する法務の実態を反映して記述を一新、諸外国の法制にも目を配りつつ、良き法曹のあり方を原理に遡って考える。法科大学院「法曹倫理コアカリキュラム」完全準拠。

前書きなど

本書は、2005年の初版刊行以来、版を改め、関係法令の改正に応じた更新をするだけでなく、理論研究の進展に応じてその成果を還元してきた法曹倫理のテキストの第3版である。2011年の第2版発行後、増刷を機に設問を洗い直したものを、2015年に2.1版として刊行した。その際には、設問の題意説明その他の解説を加えた教員用参考文献(Teaching Manual.以下「TM」)を作成し、法曹倫理の教育や研修担当者のうち、希望者に配布した。さらに4年の歳月を経た今では、執筆者の力に加えて出版社の努力で、その評価も確定し、国内では東京大学・名古屋大学・関西学院大学などの法科大学院で教科書として、他の主要法科大学院でも参考書として用いられるに至っている。また、実務家の間でも、日本弁護士連合会弁護士倫理委員会編『解説弁護士職務基本規程(第3版)』で論じられていない事柄に関する参考文献として、あるいは、この規程が取り扱う範囲を超えた問題に関する法曹倫理の参照文献として評価を固めつつある。

さらに、第2版発刊からわずか半年後にその中国語版が台湾における法学出版を代表する新學林社から、現代法曹倫理を代表する四書の一つとして発刊された(劉志鵬ほか訳『法曹倫理』〔台北、2011年〕)。しかし、それから8年の歳月が流れ、法曹倫理のコアカリキュラムに準拠した内容が広く消化され、弁護士職務基本規程の解説が2度にわたり改訂され、規程自体の改正とともに弁護士倫理の諸問題にかかる議論と研究とが盛んに行われるに至った現在、改訂が望ましくなってきたことは否めない。第2版刊行後の実定諸規範に関する解釈、および社会情勢の展開、他方でのこの間の法曹倫理研究の進展を受けて、初版以来の執筆者、および新たに全国に求めた著者のご協力を得て、ここに第3版を上梓する運びとなった。改訂にあたっては、第2版での編集方針を踏まえ、とくに下記を旨とした。

……

[「第3版へのはしがき」冒頭より]

著者プロフィール

森際 康友(モリギワ ヤストモ)

1950年 兵庫県に生まれる
1974年 東京大学法学部卒業
1976年 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了
    東京大学法学部助手、名古屋大学法学部助教授、同教授、
    名古屋大学大学院法学研究科教授をへて
現 在 明治大学法学部特任教授、名古屋大学名誉教授
    法曹倫理国際学会理事長
著訳書 『知識という環境』(編著、名古屋大学出版会、1996年)
    ジョゼフ・ラズ『自由と権利――政治哲学論集』(編訳、
    勁草書房、1996年)
    Interpretation of Law in the Age of Enlightenment
    (編著、Springer、2011年)他

相原 亮介(アイハラ リョウスケ)

弁護士(第二東京弁護士会)、元東京大学法科大学院教授

浅賀 哲(アサガ サトシ)

弁護士(愛知県弁護士会)、愛知学院大学大学院法務研究科教授

石畔 重次(イシグロ シゲジ)

弁護士(愛知県弁護士会)、日弁連弁護士倫理委員会委員

石田 京子(イシダ キョウコ)

早稲田大学大学院法務研究科准教授

入江 孝幸(イリエ タカユキ)

弁護士(愛知県弁護士会)

上野 陽子(ウエノ ヨウコ)

弁護士(第一東京弁護士会)

宇加治 恭子(ウカジ キョウコ)

弁護士(福岡県弁護士会)、福岡大学及び九州大学法科大学院非常勤講師

榎本 修(エノモト オサム)

弁護士(東京弁護士会)、名古屋大学大学院法学研究科教授

尾関 栄作(オゼキ エイサク)

弁護士(愛知県弁護士会)、名城大学大学院法務研究科非常勤講師

笠井 治(カサイ オサム)

弁護士(第二東京弁護士会)、元東京都立大学/首都大学東京法科大学院教授

片山 達(カタヤマ タツ)

弁護士(第二東京弁護士会)

加藤 倫子(カトウ ミチコ)

弁護士(愛知県弁護士会)、元名古屋大学大学院法学研究科教授

河合 健司(カワイ ケンジ)

弁護士(第二東京弁護士会)

河村 博(カワムラ ヒロシ)

同志社大学法学部教授

菊池 秀(キクチ スグル)

弁護士(東京弁護士会)、元東京大学法科大学院非常勤講師

北川 ひろみ(キタガワ ヒロミ)

弁護士(愛知県弁護士会)、南山大学大学院法務研究科教授

桑山 斉(クワヤマ ヒトシ)

弁護士(大阪弁護士会)、日弁連弁護士倫理委員会委員

澤登 文治(サワノボリ ブンジ)

南山大学法学部教授

瀧澤 啓良(タキザワ アキヨシ)

弁護士(札幌弁護士会)

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

第3版へのはしがき
はしがき

 第Ⅰ部 弁護士倫理の原理

第1章 法曹倫理の基本原理
第1節 総 論
第2節 弁護士倫理と誠実義務
第3節 真実義務と誠実義務

第2章 利益相反
はじめに
第1節 特別関係の告知及びこの場合の措置
第2節 相談者・依頼者を相手方とする事件
第3節 相談者の相手方からの依頼による他の事件
第4節 複数当事者間の利害調整
第5節 複数当事者から受任する事件

第3章 守秘義務
はじめに
第1節 弁護士の守秘義務の本質と弁護士法等の規定
第2節 職務基本規程上の守秘義務にかかわる諸規定
第3節 秘密の開示が許される場合
第4節 守秘義務と「公共の利益」

 第Ⅱ部 弁護士倫理の実践

第4章 民事における依頼者弁護士関係(1)
 ――勧誘・受任――
はじめに
第1節 依頼の勧誘
第2節 事件の受任(1)――概観
第3節 事件の受任(2)――各論

コラム 弁護士業務の実践感覚① 弁護士の職務怠慢

第5章 民事における依頼者弁護士関係(2)
 ――調査・事件処理――
はじめに
第1節 調 査
第2節 方針決定
第3節 処 理
第4節 任務終了

第6章 民事における依頼者弁護士関係(3)
 ――辞任・紛議――
はじめに
第1節 依頼関係の終了事由の分類
第2節 弁護士の辞任は許されるのか
第3節 弁護士が辞任するに至る具体的理由
第4節 辞任に伴う諸問題

コラム 弁護士業務の実践感覚② クライアントとクレーマーと

第7章 民事における相手方・第三者・他の法曹との関係
はじめに
第1節 相手方・第三者との関係
第2節 他の弁護士及び裁判所との関係

第8章 刑事弁護における職業倫理の実践
はじめに
第1節 依頼者との関係
第2節 被害者等との関係
第3節 裁判所(裁判官・裁判員)・検察官との関係

コラム 弁護士業務の実践感覚③ 弁護士と定年

 第Ⅲ部 弁護士の専門職責任

第9章 弁護士の社会的責任
はじめに
第1節 総 論――聖職かビジネスか
第2節 依頼者・弁護士関係における社会的責任
第3節 弁護士会の機能と組織的特性

第10章 弁護士倫理の最前線
はじめに
第1節 弁護士を取り巻く環境の変化
第2節 業務の多様化に伴う諸課題(1)――共同事務所と弁護士法人
第3節 業務の多様化に伴う諸課題(2)――組織内弁護士
第4節 業務の多様化に伴う諸課題(3)――大規模事務所
第5節 業務の展開と多様化に伴う諸課題
第6節 制度整備の諸課題

 第Ⅳ部 裁判官・検察官の専門職責任

第11章 裁判官の専門職責任
はじめに
第1節 現行制度に至るまでの歴史的考察
第2節 実定法の解釈論として
第3節 裁判官倫理をめぐっての具体的論争
第4節 裁判官倫理について

第12章 検察官の専門職責任
はじめに
第1節 検察官制度の沿革とその発展・継受
第2節 検察官の職務
第3節 検察官の公共性
第4節 検察官の専門職責任

終 章 21世紀法曹の専門職責任
はじめに
第1節 法曹の専門職責任を学ぶ意義
第2節 21世紀日本社会の課題
第3節 信頼される司法
第4節 公共性の革新
第5節 司法を担う専門職の責任

参考文献

資 料:
弁護士職務基本規程
弁護士の報酬に関する規程
弁護士等の業務広告に関する規程
依頼者の本人特定事項の確認及び記録保存等に関する規程
預り金等の取扱いに関する規程
弁護士法(抄録)

事項索引
法令等検索
判例索引


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