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トラウマを生きる

トラウマ研究1
トラウマを生きる

A5判 652ページ 上製
定価:7,800円+税
ISBN978-4-8140-0146-0 C3036
奥付の初版発行年月:2018年11月 / 発売日:2018年11月上旬

内容紹介

トラウマという概念がどのような歴史的経緯を経て成立したのか、また、それが文化、社会的にどのように理解され、表現されてきたのか。さらに、トラウマを典型とする社会的苦悩が宗教や文化的実践においてどのように克服されてきたのかを、文化人類学をはじめとする人文・社会科学的な視点から、多角的かつ総合的に考察する。

著者プロフィール

田中 雅一(タナカ マサカズ)

京都大学人文科学研究所教授、人類学(南アジア)、ジェンダー・セクシュアリティ研究。
主要著書に、『供犠世界の変貌 南アジアの歴史人類学』法蔵館、2002年(単著)、『癒しとイヤラシエロスの文化人類学』筑摩書房、2010年(単著)、『ジェンダーで学ぶ文化人類学』2005年、『ミクロ人類学の実践』2006年、『ジェンダーで学ぶ宗教学』2007年、『南アジア社会を学ぶ人のために』2010年(以上、世界思想社、共編)、『文化人類学文献事典』弘文堂、2004年(共編)、『暴力の文化人類学』1998年、『フェティシズム研究』全3巻2009―2017年(以上、京都大学学術出版会、編著)、『女神 聖と性の人類学』平凡社、1998年(編著)などがある。

松嶋 健(マツシマ タケシ)

広島大学大学院社会科学研究科准教授、文化人類学、医療人類学。
主要著書に、『動物と出会うⅠ―出会いの相互行為』2015年、『世界の手触り―フィールド哲学入門』2015年、『自然学―来るべき美学のために』2014年(以上、ナカニシヤ出版、共著)、『プシコ ナウティカ―イタリア精神医療の人類学』2014年、『身体化の人類学―認知・記憶・言語・他者』2013年(以上、世界思想社、共著)、『医療環境を変える―「制度を使った精神療法」の実践と思想』京都大学学術出版会、2008年(共著)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

はじめに

序 章 いま、トラウマを考える [田中雅一]

第Ⅰ部 概念の歴史

第1章 トラウマと精神分析
―フロイトにみる「外傷」概念の分裂 [立木康介]
第2章 プレ・トラウマティク・オーダー
―現代の一般化したトラウマについての試論 [上尾真道]
第3章 出来事とトラウマの在り処
―トラウマ論が示す歴史の方法論をめぐって [直野章子]
第4章 トラウマと日本社会 [樫村愛子]
第5章 東日本大震災のトラウマの外と後で―「こころのケア」を超えて [花田里欧子]

第Ⅱ部 性と家族、共同体

第6章 社会性の条件としてのトラウマ
―イヌイトの子どもへのからかいを通した他者からの呼びかけ [大村敬一]
第7章 アダルト・チルドレンの苦悩と回復 [木下直子]
第8章 女性への暴力、虐待、性暴力 [田中雅一]
第9章 トラウマ化された病い
―韓国社会におけるがん・乳がんをめぐる事例から [澤野美智子]
第10章 トランスジェンダーとトラウマ [高垣雅緒]
第11章 日本の都市部におけるHIV―シンデミクス理論を用いた文化人類学的分析
   [アンソニー・ディステファノ(桜井良太・萩原卓也 訳)]
第12章 クィアな記憶の継承―森井良「ミックスルーム」論 [岩川ありさ]
第13章 スピリチュアリティのもたらす癒し
―「トラウマ」からの回復と人と人とのつながり [河西瑛里子]
コラム 女性のトラウマ経験と文学
  ―インド・パキスタン分離独立時の記憶と創作 [常田夕美子]

第Ⅲ部 他者/死者とともに生きる

第14章 トラウマと時間性―死者とともにある〈いま〉 [松嶋 健]
第15章 生き延びてあることの了解不能性から、他者とのつながりの再構築へ
―インド・パキスタン分離独立時の暴力の記憶と日常生活 [田辺明生]
第16章 大きな物語に抗する―災害の経験と記憶 [金谷美和]
第17章 トラウマから架橋へ
―玉砕戦生還者の記憶がひらく新たな回路 [西村 明]
第18章 痛みを抱えた者が死ぬための場所
―訪問看護ステーションひなたの看取りの経験 [西 真如]
第19章 喪われた声を聴きなおす
―追悼―記念の限界と死者との共在 [石井美保]

索  引


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