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 ジェンダーの視点でみる子育てと家族イスラーム法の子ども観

イスラーム法の子ども観 ジェンダーの視点でみる子育てと家族

A5判 288ページ 上製
定価:5,800円+税
ISBN978-4-7664-2641-0 C3014
奥付の初版発行年月:2019年11月 / 発売日:2019年11月中旬

内容紹介

▼ムスリムの日常の生活を規定するイスラーム法(フィクフ)を、ジェンダー視点で読み解く。
▼ムスリムの家庭における、父と母、子どもの関係やあり方を知るための重要な一冊。

イスラーム教徒の社会生活の規範を形作ったイスラーム法が、いかに「子ども」や「家族」を規定していたのか。
神の教えに基づく共同体の形成が目指されたイスラーム社会においては、共同体の未来たる子どもたちをいかに育てるかは重要な関心事であり、本書ではその具体的な生活指針を記す古典イスラーム法学書を中心に、子どもと周囲の人々をめぐる記述を分析。ジェンダー視点から、イスラーム法における家族像を探る。

著者プロフィール

小野 仁美(オノ ヒトミ)

東京外国語大学外国語学部アラビア語学科卒業。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得。博士(文学)。元在チュニジア日本国大使館専門調査員。現在は、東京大学大学院人文社会系研究科研究員、立教大学、多摩美術大学、神奈川大学、非常勤講師。専門は、イスラーム法、チュニジア地域研究。
主な業績:「古典イスラーム法の結婚と離婚」森田豊子・小野仁美編著『結婚と離婚(イスラーム・ジェンダー・スタディーズ1)』(明石書店, 2019年)、「『家族』概念と近代的ジェンダー規範──イブン・アーシュールの著作を通して」(『ジェンダー研究』21, 2019年)、「現代チュニジアにおけるシャリーアと女性――ラーシド・ガンヌーシーのイスラーム的女性解放論」(『イスラム世界』83, 2015年)、「『法学者間の学説相違の書』――イスラーム法の規範と柔軟性」柳橋博之編著『イスラーム 知の遺産』(東京大学出版会, 2014年)。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

 序論
1 法学書を子ども観から読み解く――本書の目的
2 本書の特徴と意義
3 イスラーム法学書の歴史と概要

 第一章 人間の成長段階と法的能力
1 イスラーム法における子どもの概念
2 身体的成熟と法的能力の変化
3 弁識能力という指標
4 未成年者としての「子ども」と法的能力

 第二章 父の権限と子への義務 
1 実子の確定
2 子の宗教と新生児儀礼
3 父子相互の権利と義務
4 父は子に対して絶対の権限をもつのか
5 父という存在の考察

 第三章 母の役割と「子の利益」
1 母の授乳は義務なのか
2 乳母の雇用をめぐる問題
3 監護をめぐる母の権利と子の権利
4 「子の利益」を守るという価値観
 
 第四章 子どもへのクルアーン教育
1 子どもへの教育を示す言葉
2 クルアーン教師の雇用規定
3 マーリク派法学者による教育専門書
4 マーリク派法学者の教育論
5 ムスリム社会の担い手としての子どもたち

結論――イスラーム法の子ども観が映すもの

 あとがき
 注
 参考文献
 索引


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