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井筒俊彦の東洋哲学

井筒俊彦の東洋哲学

A5判 382ページ 上製
定価:5,000円+税
ISBN978-4-7664-2539-0 C3010
奥付の初版発行年月:2018年09月 / 発売日:2018年09月上旬
発行:慶應義塾大学出版会  
発売:慶應義塾大学出版会
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内容紹介

ギリシアからイスラーム、中国、インド、そして日本――。
「東洋」の諸思想を包含する、メタ哲学体系の構築は可能か。
第一線の研究者・批評家が、井筒思想の現代を析出する。

▼国内外の気鋭の研究者13名らによる、過去3年にわたる井筒思想研究の成果として結実した論文集。

▼イスラーム・ユダヤ教・仏教・中国思想・キリスト教の宗教研究者ほか、宗教哲学者、批評家といった多様な執筆陣が集結。

▼『意識と本質』にて井筒俊彦が提唱した思想事業「東洋哲学の共時的構造化」の現代的可能性を、批判的に問い直す。

著者プロフィール

澤井 義次(サワイ ヨシツグ)

1951年生まれ。ハーバード大学大学院博士課程(宗教学)修了(Ph.D.)。博士(文学)(東北大学)。天理大学人間学部教授。専門は宗教学・インド学・天理教学。『シャンカラ派の思想と信仰』(慶應義塾大学出版会、2016年)、『宗教學的省思――澤井義次的觀點』(増補版、台灣宗教與社會協會、2017年)など。

鎌田 繁(カマダ シゲル)

1951年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科(宗教学宗教史学)博士課程単位取得退学。東京大学名誉教授。専門はイスラーム思想、シーア派研究。『イスラームの深層』(NHKブックス、2015年)、An Anthology of Philosophy in Persia, vol.5(共著 I. B. Tauris, 2015)など。

上記内容は本書刊行時のものです。

【執筆者】(掲載順)
若松 英輔(わかまつ えいすけ)
1968年生まれ。慶應義塾大学文学部仏文科卒。批評家。近代日本精神史を研究。『井筒俊彦 叡知の哲学』(慶應義塾大学出版会、2011年)、『叡知の詩学 小林秀雄と井筒俊彦』(慶應義塾大学出版会、2015年)など。

市川 裕(いちかわ ひろし)
1953年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得満期退学。東京大学大学院人文社会系研究科・文学部教授。専門は宗教史学・ユダヤ教。『ユダヤ教の精神構造』(東京大学出版会、2004年)、『ユダヤ教の歴史』(山川出版社、2009年)など。

島田 勝巳(しまだ かつみ)
1965年 生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。天理大学人間学部教授。専門は中世キリスト教思想。"The Icon and the Gaze in Nicholas of Cusa's De visione Dei,” in S. S. Morishita(Ed.), Materiality in Religion and Culture, LIT, 2017. 「クザーヌスの『知ある無知』における二つの「否定神学」」『中世思想研究』、第60号、2018年(近刊)など。

野元 晋(のもと しん)
1961年生まれ。マギル大学(カナダ)大学院博士課程修了(Ph.D.)。専門はイスラーム思想史。慶應義塾大学言語文化研究所教授。“Early Ismāʿīlī Thought on Prophecy According to the Kitāb al-Iṣlāḥ by Abū Ḥātim al-Rāzī (d. ca. 322/934-5)”(Ph. D. 論文, McGill University, Montréal, 1999)、『断絶と新生――中近世ヨーロッパとイスラームの信仰・思想・統治』(共著、慶應義塾大学言語文化研究所、2016年)など。

氣多 雅子(けた まさこ)
1953年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。京都大学名誉教授。専門は宗教哲学。『ニヒリズムの思索』(創文社、1999年)、『西田幾多郎『善の研究』』(晃洋書房、2011年)など。

安藤 礼二(あんどう れいじ)
1967年生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。多摩美術大学教授、東京大学客員教授。専門は文芸批評。『折口信夫』(講談社、2014年)、『光の曼陀羅 日本文学論』(講談社文芸文庫、2016年)など。

金子 奈央(かねこ なお)
1969年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。公益財団法人中村元東方研究所・専任研究員。専門は宗教学。「宗教共同体における死と私有財産――禅清規における唱衣法の記述から」(『宗教研究』91(2) 、2017年)、「日本における唱衣法の継承と変容の一端――『喪記集』における記述を中心に」(『日本仏教綜合研究』第15号、2017年)など。

下田 正弘(しもだ まさひろ)
1957年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。東京大学大学院人文社会系研究科教授。専門は仏教思想史。『涅槃経の研究――大乗経典の研究方法試論』(春秋社、1997年)、『シリーズ大乗仏教』全10巻(2011年―2014年、春秋社)など。

池澤 優(いけざわ まさる)
1958年生まれ。ブリティッシュ・コロンビア大学大学院アジア学科博士課程博士取得(Ph.D.)。東京大学大学院人文社会系研究科教授。専門は中国宗教史・死生学・生命倫理。『「孝」思想の宗教学的研究――古代中国における祖先崇拝の思想的発展』(東京大学出版会、2002年)、『非業の死の記憶――大量の死者をめぐる表象のポリティックス』(共編著、秋山書店、2009年)など。

ロペス・パソス フアン・ホセ 
1985年生まれ。サンティアゴ・デ・コンポステラ大学(スペイン)大学院哲学研究科博士課程哲学専攻修了(Ph.D.)。天理大学国際学部講師。専門は現代哲学。『西谷啓治と井筒俊彦における本質と空について』(スペイン語、サンティアゴ・デ・コンポステラ大学出版局、2013年)、「内戦期におけるスペイン哲学界の諸相」(『スペイン内戦と現在』、ぱる出版、2018年)など。

小野 純一(おの じゅんいち)
1975年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。専修大学非常勤講師。専門はイスラーム思想・哲学。「イブン=アラビーにおける非概念的認識と存在化の香り」『専修人文論集』100号 (2017)、「無限と超越――無を無化する唯一性の直観について」『専修人文論集』101号 (2017)など。

長岡 徹郎(ながおか てつろう)
1987年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。京都大学非常勤講師。専門は日本哲学・宗教哲学。「西谷啓治における宗教哲学の展開――宗教と哲学とを問い直す視座の追求」(『文明と哲学』第8号、2018年)、「西谷啓治における悪の問題の深化について」(『宗教学研究室紀要』第12号、2015年)など。

目次

はじめに

 第Ⅰ部 セム系宗教思想と「東洋哲学」――イスラーム、ユダヤ教、キ
 リスト教

                 
第一章 「東洋哲学」とイスラーム研究 鎌田 繁
第二章 井筒俊彦とカトリックの霊性 若松英輔
第三章 近代ユダヤ教正統主義におけるコスモスとアンチコスモス
市川 裕
第四章  「神秘哲学」から「東洋哲学」へ 島田勝巳
第五章  イスマーイール・シーア派思想と井筒俊彦 野元 晋

 第Ⅱ部 形而上学と東洋思想
                           
第六章 形而上学的体験の極所――「精神的東洋」とは何か 氣多雅子
第七章 井筒俊彦と華厳的世界――東洋哲学樹立に向けて 安藤礼二
第八章 井筒俊彦における禅解釈とその枠組み 金子奈央
第九章 井筒俊彦が開顕する仏教思想――比較宗教思想的地平から如来蔵思想をみる 下田正弘 

 第Ⅲ部 未来へ向けて――「東洋哲学」の展開

第十章 東洋思想の共時的構造化へ――エラノス会議と「精神的東洋」 澤井義次
第十一章 井筒「東洋哲学」の現代的意義――兼ねて郭店『老子』と『太
一生水』を論ず 池澤 優
第十二章 東洋における言語の形而上学 ロペス・パソス フアン・ホセ
第十三章 根源現象から意味場へ――思考を生む知性の仕組みを辿る
小野純一

 あとがき

  井筒俊彦研究文献一覧  長岡徹郎(作成)


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