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公智と実学

公智と実学

四六判 240ページ 上製
価格:2,640円 (消費税:240円)
ISBN978-4-7664-1968-9 C1030
奥付の初版発行年月:2012年10月 / 発売日:2012年10月下旬
発行:慶應義塾大学出版会  
発売:慶應義塾大学出版会
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内容紹介

▼失われた20年と大震災、この危機を乗り越えるために。

▼福澤諭吉の精神に学びつつ、現代日本が直面する問題の本質を明快に論じる時論と、福澤の公共哲学の現代的意義を鋭く説く論考を集成。現代に蔓延するペシミズムを回避し、深く考え行動する勇気が湧く実践の書。

▼第1部は、2008~2012年にわたり『産経新聞』、『日経新聞』に掲載された時論。第2部は、福澤諭吉を主題とする講演録を中心に編集。

著者プロフィール

猪木 武徳(イノキ タケノリ)

青山学院大学特任教授。1945年生まれ。1968年京都大学経済学部卒業。1974年マサチューセッツ工科大学(MIT)大学院博士課程修了。大阪大学経済学部教授、同学部長、国際日本文化研究センター教授、同所長を歴任。
著書に、『経済思想』(岩波書店、1987年)、『20世紀の日本(7)学校と工場――日本の人的資源』(読売新聞社、1996年)、『デモクラシーと市場の論理』(東洋経済新報社、1997年)、『日本の近代(7)経済成長の果実 1955-1972』(中央公論社、2000年)、『自由と秩序――競争社会の二つの顔』(中央公論新社、2001年)、『文芸にあらわれた日本の近代――社会科学と文学のあいだ』(有斐閣、2004年)、『大学の反省』(NTT出版、2009年)、『戦後世界経済史――自由と平等の視点から』(中公新書、2009年)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

はじめに

第1部 議論の本位を定める――時論 二〇〇八-一二
 金融・経済危機とその行方――歴史的考察(2008/12/03)
 政権交代に期待する(2009/09/28)
 共同体構想を性急に語るなかれ(2009/11/19)
 リーダーは明晰に語るべし(2010/01/13)
 「対等な日米関係」の行方(2010/01/27)
 地方分権の本位は人材にあり(2010/02/19)
 若い研究者を育てる意志はあるか(2010/04/05)
 政治の言葉にいのちを吹き込め(2010/05/07)
 「ヨーロッパ人」のような覚悟はあるか(2010/06/10)
 中庸の難しさ(2010/08/05)
 外交と地方自治の弱さは同じ原因(2010/11/25)
 「後生、畏る可し」という実感(2011/01/13)
 週単位のニュース報道に期待する(2011/03/14)
 この犠牲から何を学ぶのか(2011/04/27)
 大震災後の日本の針路(2011/05/13)
 中国のホンネとタテマエを見分けること(2011/06/28)
 公益の尊重と責任倫理が必要だ(2011/08/11)
 徹底して記録し、徹底して究明する(2011/09/19)
 ギリシャ危機から学ぶこと(2011/11/25)
 保守政党不在の危うさ(2012/01/09)
 震災一年に思う(2012/03/12)

第2部 福澤諭吉の「公智」
 福澤諭吉の公共性の哲学
 経済学における厚生概念と人間の幸福――「所得」と「比較」について
 公と私の平衡――高橋誠一郎の福澤観から
 伝統の再解釈としての明治思想史――坂本多加雄『市場・道徳・秩序』解説
 大阪慶應義塾が福澤諭吉と金玉均を結びつけたのか
 デモクラシーの危機を乗り越えるために――国法と道徳


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