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プラトン 理想国の現在

プラトン 理想国の現在

四六判 310ページ
定価:2,800円+税
ISBN978-4-7664-1948-1 C0010
奥付の初版発行年月:2012年07月 / 発売日:2012年07月下旬
発行:慶應義塾大学出版会  
発売:慶應義塾大学出版会
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内容紹介

「理想」とは何か? プラトン主著に挑む。

ユートピア論最大の著作『ポリテイア』は、
理想の国家建設を目指す近代日本の魂を揺さぶった。
やがて、全体主義のイデオロギーに利用されてゆく
運命を辿った問題作の核心に触れる、野心的な一冊。


「理性と欲望をめぐる冷徹な現実認識と、その背後にある
人間本性への信頼。楽観主義と悲観主義が交錯する
プラトンの「理想国」論を読むことは、私たち自身が
哲学のぎりぎりの営みを共有することなのである。
二一世紀の日本に生きる私たちは、果たしてプラトンの
挑戦に応えることができるのか。」
    (第I部「現在の鏡としてのポリテイア」より)

著者プロフィール

納富 信留(ノウトミ ノブル)

慶應義塾大学文学部教授。
東京大学文学部哲学科卒、同大学院博士課程を経て、91-96年ケンブリッジ大学大学院古典学部に留学、Ph.D.を取得。慶應義塾大学教授。国際プラトン学会前会長。主な著作に、『ソフィストと哲学者の間』(名古屋大学出版会、2002年)、『ソフィストとは誰か?』(人文書院、2006年)でサントリー学芸賞受賞。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序 「理想」を追う哲学――あるいは、現代のドン・キホーテ

第Ⅰ部 現在の鏡としての『ポリテイア』
 第一章 『ポリテイア』の正義論
  一、プラトン正義論の特異性
  二、現代正義論の限界
  三、人間本性(フュシス)への問い
 第二章 理想国論批判の再考
  一、ポパーによる問題提起
  二、受容史からの考察
  三、理想国論の位置づけ
 第三章 「哲人王ホメイニー」

第Ⅱ部 『ポリテイア』を読んだ日本の過去
 第四章 新しい日本語のプラトン
  一、大西祝の挑戦
  二、プラトンの翻訳登場
  三、哲学的対話の文体を求めて
 第五章 明治から大正へのプラトン
  一、近代日本の問題としての『ポリテイア』
  二、明治期の導入
  三、戦前の翻訳
  四、大正期の一般的関心
 第六章 戦前から戦後へのプラトン
  一、戦前『ポリテイア』の「政治化」
  二、戦後の関心
 第七章 「理想国」への挑戦と挫折
  一、「理想」という哲学用語
  二、ユートピア思想のなかで
  三、近代日本の「理想」
  四、宗教の理念、良心の根源

第Ⅲ部 私たちが語る未来の「ポリテイア」
 第八章 「ポリテイア」とは何か?
  一、著作標題再考
  二、「ポリテイア」の意味
  三、「内なるポリテイア」
  四、魂とポリスの類比
 第九章 「天上に掲げられたポリス」
  一、伝統的位置づけの問題性
  二、問題テクストの検討
 第十章 「理想」を書くこと
  一、「理想」という哲学概念
  二、ユートピアの想像力と笑い
  三、理想を書く言葉

初出ノート
あとがき

参考文献
索引


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