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組織不正の心理学

組織不正の心理学

蘭千壽:編著, 河野哲也:編著
A5判 210ページ 並製
定価:2,200円+税
ISBN978-4-7664-1388-5 C1012
奥付の初版発行年月:2007年08月

内容紹介

週刊東洋経済 2008年12月29日・2008年1月5日迎春合併特大号「経済・経営書ベスト100」(190頁)で紹介されました。
頻発する組織不祥事を防ぐ処方箋!
▼組織内で起こる不正予防のための心理学を使った新しい分析と教育方法を、新しい企業倫理学が提示する注目の1冊。組織の倫理教育、倫理基準作りに役立つテキスト。
▼組織の倫理は個人の道徳観でなく組織内と外とのコミュニケーションから自ずと生まれる、という視点に立って、企業はもちろん、学校、官公庁、病院、マスコミなど、非営利的側面の強い組織の倫理教育にも使える、新しい教育方法を提示する。


蘭 千壽(あららぎ ちとし) 〔序・第1章・第5章・第6章〕 ※〔 〕内は執筆担当章
1979年、九州大学大学院教育学研究科博士課程(教育心理学)修了。教育学博士。
現在、千葉大学教育学部教授。
著書に、『変わる自己変わらない自己』(金子書房)、『教師と教育集団の心理』(共著、誠信書房)、『パーソン・ポジティヴィティの心理学』(北大路書房)ほか。
専門は教育心理学と社会心理学。オートポイエーシス論と教育の接続に関心がある。

河野哲也(こうの てつや) 〔序・第1章・第5章・第6章〕
1993年、慶應義塾大学大学院後期博士課程(哲学)修了。博士(哲学)。
現在、玉川大学文学部准教授。
著書に、『レポート・論文の書き方入門』(慶應義塾大学出版会)、『環境に拡がる心』(勁草書房)、『〈心〉はからだの外にある』(NHK出版)ほか。
専門は哲学と倫理学(組織倫理・科学技術論)。

松野良一(まつの りょういち) 〔第2章・第3章〕
1979年、九州大学教育学部卒。1998年、筑波大学大学院修士課程修了。博士(総合政策)。
朝日新聞社社会部記者、TBS東京放送ディレクターを経て、現在、中央大学総合政策学部教授。
著書に、『市民メディア論』(ナカニシヤ出版)、『市民メディア活動』(編著、中央大学出版部)ほか。
専門は、メディア論、ジャーナリズム論。生命論とメディア論の関係に関心を持っている。

山内桂子(やまうち けいこ) 〔第4章〕
2003年、九州大学医学系学府大学院医療経営・管理学専攻(修士課程)修了。
現在、東京海上日動メディカルサービス株式会社メディカルリスクマネジメント室主席研究員。
著書・論文に、『医療事故—なぜ起こるのか、どうすれば防げるのか』(共著、朝日新聞社)、『事例で学ぶヒューマンエラー』(共著、麗澤大学出版会)ほか。
専門は、医療社会心理学。医療現場のコミュニケーションと事故後のサポートに関心を持っている。

樽木靖夫(たるき やすお) 〔第5章・第6章〕
1991年、上越教育大学大学院修士課程修了。2003年、筑波大学大学院修士課程修了。
現在、横浜市立寺尾中学校教諭。
著書・論文に、「学級集団づくりへのコンサルテーション」『学校心理士の実践 中学校・高等学校編』(北大路書房)、「文化祭での学級劇における中学生の小集団の体験の効果−小集団の発展、分業的協力、担任教師の援助介入に焦点をあてて−」『教育心理学研究』第54巻(2006年)ほか。
専門は学校心理学と教育社会心理学。学級集団づくりに関心をもっている。

高橋知己(たかはし ともみ) 〔第6章〕
1992年、上越教育大学大学院修士課程(教育学)修了。
現在、岩手県滝沢村立姥屋敷小学校教諭。
著書・論文に、「学校社会での経験」『教員養成のためのテキストシリーズ 第2巻 発達と学習の支援』(新曜社)、「学級集団づくりへのコンサルテーション」『学校心理士の実践 幼稚園・小学校編』(北大路書房)ほか。
専門は、教育心理学と社会心理学。個人と集団、環境の作動を考えるのはわくわくする。

目次

序——組織倫理への心理学的アプローチ

理 論 編
第1章 組織倫理とコミュニケーション
 1 従来の倫理学・徳育の限界
 2 組織的不正・不祥事の発生構造
 3 倫理と自己決定
 4 視点変換とコミュニケーション
 5 個人の道徳の発達
 6 倫理と組織のコミュニケーション
 7 教育現場の事例——いじめのある〈閉じられた〉学級からの立ち直り
 8 自己参照から自己創出へ
 9 組織倫理とオートポイエーシス

ケーススタディ編
第2章 組織不祥事の心理——テレビ局の事例から
 1 はじめに
 2 「視聴率不正操作事件」とは何だったのか
 3 「発掘!あるある大辞典Ⅱ」の捏造事件
 4 心理学的モデルの検討

第3章 危機管理とマスメディア対応
 1 はじめに
 2 「記者」という人種
 3 「記者」の人格形成
 4 「記者」とのつきあい方
 5 マスメディアへの広報の方法論
 6 優れた広報担当者とは何か
 7 危機の際のマスメディア対応

第4章 医療現場のクライシス・コミュニケーション
 1 医療安全の現状
 2 医療への不信
 3 事故後の対応
 4 事故後の被害者とのコミュニケーション
 5 事故を認め謝罪すること
 6 組織の閉鎖性
 7 信頼できる組織づくりのために
 8 患者参加
 9 メディエーションの試み

教育方法論編
第5章 倫理意識向上のための心理教育プログラムの開発
 1 倫理教育プログラムと倫理意識尺度の開発の目的とその経緯
 2 コールバーグの道徳発達理論
 3 コールバーグの哲学的・倫理的基盤
 4 コールバーグ批判
 5 共感と誠実さとしての普遍性
 6 倫理意識尺度の基準
 7 倫理意識尺度の開発

第6章 倫理教育とオートポイエーシス
 1 オートポイエーシスの基本的な機構(メカニズム)
 2 システムのカップリング
 3 倫理教育プログラム
 4 倫理教育プログラムの効果——倫理意識尺度による検討
 5 倫理教育プログラム実施による認識の変容
 6 日々の新たな実践

あとがき
索 引


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