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 身体医文化論Ⅳ食餌の技法

食餌の技法 身体医文化論Ⅳ

A5判 378ページ 並製
定価:3,800円+税
ISBN978-4-7664-1186-7(4-7664-1186-2) C3022
奥付の初版発行年月:2005年08月

内容紹介

我々の「身体」は何を、いかに食べてきたのか。文学・哲学・医学の観点から「食」をめぐるさまざまな側面へのアプローチを図り、食の身体性と技法を焦点とした「食餌の身体医文化史」へのビジョンを構築する。


編者紹介

鈴木 晃仁(すずき あきひと)
1963 年生まれ。慶應義塾大学経済学部教授。
東京大学卒、ロンドン大学ウェルカム医学史研究所Ph.D.
専門:医学史
主要業績:〔単著〕Madness at Home: The Psychiatrist, the Patient, and the Family
in England 1820-1860 (University of California Press, 2006 forthcoming)


石塚 久郎(いしづか ひさお)
1964 年生まれ。日本女子大学非常勤講師。
上智大学卒、英国エセックス大学Ph.D.
専門:英文学
主要業績:〔共著〕『越境する芸術家——現在、ブレイクを読む』(英宝社、2002 年)
〔論文〕"Thel's 'Complaint': A Medical Reading of Blake's 'The Book of Thel'"(『英
文学研究』第73 巻2 号、1996 年)



執筆者紹介

久木田 直江(くきた なおえ)
1957 年生まれ。静岡大学人文学部教授。
英国エクセター大学Ph.D.
専門:英文学、キリスト教図像学
主要業績:〔単著〕『マージェリー・ケンプ 黙想の旅』(慶應義塾大学出版会、2003 年)、
'Discretio spirituum in time: the impact of Julian of Norwich's counsel in the Book of Margery Kempe', in E. A. Jones (ed.), Medieval Mystical Tradition in England, VII (Cambridge: Brewer,2004)

宇沢 美子(うざわ よしこ)
1958 年生まれ。慶應義塾大学文学部教授。
慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程満期退学。
専門:米文学
主要業績:〔単著〕『女がうつる——ヒステリー仕掛けの文学論』(勁草書房、1993 年)〔共著〕
「生まれ(ていなかった)故郷——オノト・ワタンナの「日本」小説」(原研二編『ディ
アスポラの文学』所収、日本独文学会、2004 年)〔論文〕「朝顔の描き方——ヨネ・ノ
グチとエトウ・ゲンジロウのジャポニスム遊戯」(『AALA Journal』第10 号、2004 年)

加藤 めぐみ(かとう めぐみ)
1967 年生まれ。東京学芸大学、青山学院大学、成城大学非常勤講師。
上智大学大学院博士後期課程修了。
専門:英文学
主要業績:〔論文〕"The Politics/Poetics of Motherhood in To the Lighthouse" in Virginia Woolf and Communities (Pace University Press, 1999)〔共訳〕『モダニズムとは何か』(松柏社、2002 年)

阿部 公彦(あべ まさひこ)
1966 年生まれ。東京大学文学部助教授。
東京大学卒、英国ケンブリッジ大学Ph.D.
専門:英米文学
主要業績:〔単著〕『モダンの近似値——スティーヴンズ、大江、アヴァンギャルド』(松柏社、
2001 年)、『即興文学のつくり方』(松柏社、2004 年)


石塚 久郎(いしづか ひさお)
(編者紹介欄を参照)


大道寺 慶子(だいどうじ けいこ)
1975 年生まれ。英国ロンドン大学アジア・アフリカ研究所 Ph.D. 課程。
英国ロンドン大学アジア・アフリカ研究所 M.A.
専門:日中文化史、医学史
主要業績:〔共著〕「永安公司」他5 項目(可児弘明、斯波義信、 游仲勲編『華僑・華人
事典』所収、弘文堂、2002 年)〔翻訳〕Raymond P. Ambrosi "Folk Martial Arts and Ritual:
continuity through economic change"(山田奨治編『日本の教育に「武道」を—— 21 世紀
に心技体を鍛える』所収、明治図書、2005 年刊行予定)


浮ヶ谷 幸代(うきがや さちよ)
1953 年生まれ。千葉大学・立教大学非常勤講師。
千葉大学大学院博士号取得(Ph.D.)。
専門:文化人類学、医療人類学
主要業績:〔単著〕『病気だけど病気ではない——糖尿病とともに生きる生活世界』(誠信
書房、2004 年)〔共編著〕『現代医療の民族誌』(明石書店、2004 年)〔論文〕「医療的
言説に抗する身体」(『現代思想 特集健康とは何か』第28 巻10 号、2000 年)

梅川 純代(うめかわ すみよ)
1973 年生まれ。大妻女子短期大学非常勤講師。
東京外国語大学卒、英国ロンドン大学アジア・アフリカ研究所M.A.、同研究所Ph.D.
専門:中国宗教・医学史
主要業績:〔共著〕『「気」の思想から見る道教の房中術——いまに生きる古代中国の性
愛長寿法』(五曜書房、2003 年)〔論文〕"Tiandi yinyang jiaohuan dalafu and the art of
the bedchamber" in Vivienne Lo and Christopher Cullen ed., Medieval Chinese Medicine-The Dunhuang medical manuscripts (London and New York: Routledge Curzon, 2005) 〔翻訳〕 Sakade Yoshinobu, "Daoism and the Dunhuang regimen texts" in Vivienne Lo and Christopher Cullen ed., Medieval Chinese Medicine-The Dunhuang medical manuscripts (London and New York, Routledge Curzon, 2005)、 Mayanagi Makoto, "The three juan edition of Bencao jizhu and excavated sources" in Vivienne Lo and Christopher Cullen ed., Medieval Chinese Medicine-The Dunhuang medical manuscripts (London and New York, Routledge Curzon, 2005)

河野 哲也(こうの てつや)
1963 年生まれ。玉川大学文学部助教授。
慶應義塾大学卒、同大学博士(哲学)。
専門:哲学・倫理学
主要業績:〔単著〕『環境に拡がる心』(勁草書房、2005 年)、『エコロジカルな心の哲学』(勁
草書房、2003 年)、『レポート・論文の書き方入門第3 版』(慶應義塾大学出版会、2002
年)、『メルロ=ポンティの意味論』(創文社、2000 年)


知野 ゆり(ちの ゆり)
1971 年生まれ。法政大学大学院人文科学研究科哲学専攻博士課程在学。
専門:哲学
主要業績:〔論文〕「吐き気の哲学への助走——カントの場合」(日本倫理学会編『倫理学年報』
第52 集、2003 年3 月)、「醜いものと不快の感情——一八世紀ドイツにおける美の限界」
(『日本カント研究5 カントと責任論』、2004 年7 月)
遠藤 不比人(えんどう ふひと)
1961 年生まれ。首都大学東京助教授。
慶應義塾大学大学院M.A.
専門:英文学、文学・文化理論
主要業績:〔共著〕『フランケンシュタイン』『ダロウェイ夫人』( ミネルヴァ書房作品論シ
リーズ、近刊)、『批評理論』(講談社選書メチエ、2003 年)、『身体医文化論——感覚と
欲望』(慶應義塾大学出版会、2002 年)〔論文〕「ラディカルな『内部』としての『外部』
——メラニ・クラインと大戦間の文化研究」(『英語青年』2003 年7 月号)

小宮 彩加(こみや あやか)
1971 年生まれ。明治大学商学部講師。
慶應義塾大学卒、英国レスター大学M.A.、慶應義塾大学博士課程単位取得退学。
専門:英文学
主要業績:〔共著〕『ギッシングの世界』(英宝社、2003 年)〔論文〕"Gissing, Tolstoi and
the Victorian Vegetarian Movement," Gissing Journal 42.1 (2005)

小菅 隼人(こすげ はやと)
1962 年生まれ。慶應義塾大学理工学部助教授。
慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。
専門:演劇学、英国ルネサンス演劇
主要業績:〔編著〕『腐敗と再生——身体医文化論Ⅲ』(慶應義塾大学出版会、2004 年)〔共
著〕『演劇論の現在』(白凰社、1999 年)、『身体医文化論——感覚と欲望』(慶應義塾大
学出版会、2002 年)〔翻訳・解説〕シェイクスピア『ハムレット』(『ベスト・プレイズ』
所収、白凰社、2000 年)

浅井 千晶(あさい ちあき)
1962 年生まれ。 千里金蘭大学生活科学部助教授。
奈良女子大学卒、同大学大学院、及び英国サセックス大学大学院M.A.、奈良女子大学大
学院博士課程単位取得満期退学。
専門:英米文学
主要業績:〔共著〕「<理想郷>の探求——トニ・モリスンの『パラダイス』」(大井浩二監
修『スモールタウン・アメリカ』所収、英宝社、2003 年)〔共訳〕ジェイムズ・ミラー
『ミシェル・フーコー/情熱と受苦』(筑摩書房、1998 年)


目次

食餌の技法——身体医文化論Ⅳ◇目次


序章 「食餌の技法」の試み——新たな食文化論へ向けて
石塚 久郎

第Ⅰ部 食餌のパソロジー 断食から拒食へ
第1 章  マージェリー・ケンプの断食
——ヴァージン・アイデンティティの回復へ
久木田 直江
第2 章  食べない技法
——紳士と知識人とサムソンのための食餌法
宇沢 美子
第3 章  拒食症的身体/論理のジェンダー・トラブル
——ウルフにおける食餌と身体
加藤 めぐみ

第Ⅱ部 胃弱と消化の技法
第4 章  漱石の食事法——胃病の倫理を生きるということ
阿部 公彦
第5 章  バイオグラフィア・ディスペプシア——カーライルの身体と〝胃弱?の発見
石塚 久郎
第6 章  江戸の食傷——病の想像の一考察 大道寺 慶子

第Ⅲ部 食養生する身体 食餌、セックス、自己のテクノロジー
第7 章  食事実践を飼い慣らす人たち
——現代日本における糖尿病者の事例から
浮ヶ谷 幸代
第8 章  媚薬——中国性技法における〈食〉
梅川 純代

第Ⅳ部 思考する胃 哲学と精神分析における食の饗宴
第9 章  哲学者の食卓
——わたしたちは、誰と食べ、いかに食べ、何を食べるのか
河野 哲也

第10章 
カント哲学の食事作法:よく味わってから飲み込むこと
——享受の一体化と味覚/趣味の差異化
知野 ゆり
第11章 メラニー・クラインというスキャンダル——精神分析における食と排泄の弁証法
遠藤 不比人

第Ⅴ部 食(卓)と文学のポリティックス
第12章 吸血鬼の食餌
——ブラム・ストーカーの『ドラキュラ』に見るヴィクトリア朝の「食の問題」
小宮 彩加
第13章 演劇としての食事
——『タイタス・アンドロニカス』における人肉食と料理服をめぐって
小菅 隼人
第14章 クック家の悲劇——生産神話の崩壊
浅井 千晶

あとがき    


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